ADS動画、第13回の解説&補足&裏話です。
↑動画はリンクからどうぞ(要ニコ動アカウント)
○動画概要:制作背景について
テーマは「トークン」でした。
《ブラック・ガーデン》を中心に、トークンを生成するカードを使った動画にしています。
普段ならば「トークンを生成する様々なカードを使いました」とか言いそうなものですが、この回に関しては割と《ブラック・ガーデン》色強めです。
理由に関しては言わずもがな。
○動画概要:内容のポイントについて
どのように作られたトークンを、どのように使うか、という点が大きいかなと思っています。
使用しているトークン生成カードには、発動のために条件が必要なものがあったり、単体性能が低いものが多いためです。
テーマが目的ではなく手段のほうにあるので、全体的にこれまでよりわっちゃわっちゃやっている感じはあります。
この回のおまけもそんな感じなので、「13回」は比較的異色な回といえるのかも。
○解説&裏話
1:【星邪デッドブラック】
【解説】
《ブラック・ガーデン》下で展開を繰り返し、相手の場にローズトークンを並べ、《バーサーク・デッド・ドラゴン》で一気に倒してライフを奪っています。
1体攻撃ごとに2700ダメージが入るため、3体攻撃できればワンキル到達です。
この目的のために以下のカードを使用しています。
・《極星獣タングニョースト》 (< 《神の桎梏 グレイプニル》)
相方の《極星獣グルファクシ》と合わせ、《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》を出すために使っています。
・《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》
トークンを並べ終えた後に《ブラック・ガーデン》を除去するために出します。
いちおう《ブラック・ガーデン》効果で攻撃力が半分になった状態の《バーサーク・デッド・ドラゴン》利用でもワンキルが目指せないわけではなかったのですが、現実的ではないかなと思ったので回避しています。
・《星邪の神喰》
《トリック・デーモン》を落とし、《デーモンとの駆け引き》をサーチします。
動画でトリガーにしているのは《ラッシュ・ウォリアー》。《ジャンク・シンクロン》を加えています。
《ジャンク・シンクロン》からはチューナーを釣り上げていくことで高レベルシンクロに繋げつつ《デーモンとの駆け引き》の条件を満たしています。
・《スクラップ・ドラゴン》
《星邪の神喰》を弾にしつつ相手場を除去。この後シンクロ素材として墓地に行くことが目的なので自身を破壊しても問題ありません。
【補足】
《極星獣グルファクシ》《極星獣タングニョースト》ともに《ブラック・ガーデン》蘇生対応ラインであることは有名です。
《星邪の神喰》を合わせて《ADチェンジャー》が使いやすいです。
【補足2】
手札の《ジャンク・ブレーダー》も、《星邪の神喰》を起動できるカードです。
「ジャンク」モンスターもだいぶ増えたので以前よりは使いやすくなっています。
【裏話】
イントロからメロに差し掛かるまでの長さに合うネタがなかなか無かったのですが、ちょうど尺的にこのネタが上手く収まってくれました。
この回ではエンディングを付ける都合上オープニングを省いていたため、どのように尺を埋めるかで割と悩んでいた覚えがあります。
【裏話2】
デッキ名は適当です。なんとなく厨二臭い単語の羅列みたいになってしまった。
2:【クライムBFジャンド】
【解説】
《ジャンク・ウォリアー》+《星蝕―レベル・クライム―》のコンボに《BF-竜巻のハリケーン》を合わせています。
この流れによって、攻撃力4600の高打点モンスターを2体並べています。
【補足】
ハリケーンの攻撃力上昇はターン終了時まで継続するので、《シンクロキャンセル》あたり併用できるとさらに打点が獲得できます。
このあたりの理屈は《No.64 古狸三太夫》とほぼ同様です。
【補足2】
星蝕トークンは魔法使い族です、ということも主張の一環です。
《アーカナイト・マジシャン》あたりも作れるので便利に使えます。せっかく高レベルトークンを立てられるのだから単に「ジャンク・ウォリアーの打点を上げるだけ」に堕さないようにはしたいところ。
【裏話】
あまり大したことをやっているわけではないのでどこかで被ってしまったらどうしよう……などと思っていたとかなんとか。
3:【黒庭カレイドチック】
【解説】
2.チックでローズトークンに攻撃
3.戦闘ダメージを与えたことでチックの効果が発動、雷鳥をバウンス
→2へ戻る
ダメージを与え続けるループになり、ワンキルに繋がります。
【補足】
後から指摘をいただいたことでしたが、チックではなく《霞の谷のファルコン》でも同じことができ、こちらのほうが打点が高いため、決着自体は楽になります。
トークンの出るタイミングが微妙に異なるだけの違いです。
【補足2】
また、《黒蠍―逃げ足のチック》を《トランスターン》すると《忍者マスター HANZO》になれるのも何かに活かせないかなと思っていたりします。
【補足3】
ダメージステップ関連の闇。
【裏話】
エクストラデッキ0枚なのは、何か意味があるわけではなく、メインデッキ内でギミックが完結していたため、単に用意を忘れていただけのことです(
【裏話2】
これもそれなりに以前からストックしていたものでした。
「いずれは《ブラック・ガーデン》中心の動画を作る」という決定はかなり早くからしていたので、「ループ」回にも使わずにこの動画まで抑えていました。
【裏話3】
無限ループなのは歌詞の「久遠の揺蕩いへ誘う」を意識したとか何とか
4:【無限世界樹】
【解説】
手順は以下。
→カウンターが4つ溜まっているので1へ戻る
この流れを繰り返す1サイクルごとに世界樹のカウンターが1つ増えていくことになり、最終的に無限除去+無限パンプアップを達成できます。
【補足】
ループに入るためには、開始以前に《世界樹》のカウンターが3つ溜まっている必要があります。
動画では《メリアスの木霊》特殊召喚成功時のローズトークンで1つ、メリアス効果で墓地に送った《ダンディライオン》効果で出た綿毛トークンで1つ、綿毛トークン生成時のローズトークンで1つ、計3つを予め置いてあります。
【補足2】
【裏話】
シャワーを浴びていたら突然閃いたシリーズ。
5:【メタボ青血ワイアーム】
【解説】
以下のネタを組み合わせています。
・《魔界発現世行きデスガイド》+《融合準備》+《サモンチェーン》
デスガイド効果に合わせてBloo-Dをサーチ・融合をサルベージしつつ召喚権を増やしています。
デスガイドからは《メタボ・サッカー》をリクルートし、展開に繋げます。
・《メタボ・サッカー》+《混沌球体》
サーチ先の☆3モンスターには《A・ジェネクス・バードマン》を使用。
・《融合》+《メタボ・サッカー》
トークンが複数体出ているため、《融合》で《始祖竜ワイアーム》を出すことができます。
・《A・ジェネクス・バードマン》+《魔界発現世行きデスガイド》
《混沌球体》でサーチしたバードマンでデスガイドを回収しつつ《A・ジェネクス・アクセル》の展開へ。
かつ、《サモンチェーン》の最後の召喚権をもう一度デスガイドに充てることができます。
《A・ジェネクス・アクセル》からは《デビル・フランケン》を釣り上げており、全て通れば「Bloo-D+ワイアーム+ナチュル・エクストリオ」という非常に強固な盤面を敷くことができます。
【補足】
最後の召喚権を使って出したデスガイドからは《ゴーストリック・アルカード》を出し、伏せ除去ののちに《ゴーストリックの駄天使》へと繋げています。
駄天使効果でゴーストリック魔法・罠をサーチし、アクセルのための手札コストを稼いでいます。
【補足2】
エクストリオ(というかデビフラ)あたりは完全に蛇足です。
流れの中でもっと自然に墓地に送ることができたり、よりローリスクでリターンを得られたりするようなアクセルの蘇生対象が他にあればそのほうが無難かなと。
【補足3】
《融合準備》で墓地から《融合》を拾うのもやや都合が良いように見えるので、プレイングが求められるのかなというところです。
いちおうBloo-D<HERO<融合という活用の仕方はできなくもないのかも?
【補足4】
単にメタボサッカーのトークンを使うのが目的であれば、《幻魔王ラビエル》も一考に値します。
同じく《融合準備》からサーチが利くモンスターです。
【裏話】
何か珍しいトークン生成カードを使ってみよう、と思い考えたネタでした。
当初はモンスターカードゾーンを簡単にオーバーしてしまっており難儀しましたが、順番を変えただけで割とすんなりと行きました(アクセルでなくデビフラをリリースしてBloo-Dを出そうとしていたらしい)。
初動4枚+墓地2枚とかなり厳しめですが、それに値するリターンにはなっているかなというところです。
6:【ナチュラルレプティレス】
【解説】
シンクロの相方には、同じく「レプティレス」に属し相手モンスターの攻撃力を0にできる《レプティレス・メデューサ》を使用しています。
【補足】
レベル調整のために《レベル・スティーラー》を使用しています。
メデューサ効果のコストで手札から切ることもできるのが便利。
【補足2】
コンボの威力を高めるために《おジャマトリオ》を併用しています。
相手場に空きが無いと使えませんが、バーン+ドロー枚数増加はなかなか狙いたいところ。
【裏話】
とにかくバイパー以外の手段でラミアを出したい! という一心からこうなりました。ぶっちゃけおジャマトリオあたり使うのはあまり綺麗ではなかったですが……
レプティレスは何度か挫折しているので、気が向いたらまた触ってみたいものです。
7:【イクイップネクロ】
【解説】
《冥界龍 ドラゴネクロ》で相手モンスターを攻撃後に《イクイップ・シュート》で《ミスト・ボディ》を押し付けつつ再度攻撃、この2度の戦闘で生成した2体のダークソウルトークンでさらに連撃し、大ダメージを与えるネタです。
一度目の戦闘で対象モンスターの攻撃力がゼロになるため、かなりのダメージ数値が見込まれます。具体的には、「3000-X+3000+X+X > 8000」から「X > 2000」となるので、元々の攻撃力が2000以上相手であればワンキルに到達します。
【補足】
ドラゴネクロの効果はエクシーズモンスターには通用しないので、その点には注意が必要となります(「元々のレベルをコピー」する必要があるため)。
【補足2】
仮に相手モンスターの攻撃力がドラゴネクロを上回っていたとしても、ダメージこそ受けますが、《ミスト・ボディ》効果で何とかなるのもポイント。
また《龍の鏡》で出していれば召喚権が残るため、万一詰め切れなかった時でもモンスターを追加してさらに攻撃できる点は大きいかなというところです。
ただしもし仕留め切れなかった場合相手場に戦闘破壊されないモンスターが残ってしまうことには注意。
【裏話】
元々は《アンデットワールド》下で《トーチ・ゴーレム》を出し、融合素材・相手攻撃対象ともに自分で調達するという必要枚数の多い手順を考えていたのですが、相手側の条件を計算してみたところ先のように「レベルを持った攻撃力2000以上のモンスターがいればよい」というかなり緩いものだったので、そのくらいの状況設定ならば普通に想定されそうなものだな、ということで安直に《龍の鏡》を使うに至りました。
実際《龍の鏡》1枚から出せるということは単にドラゴネクロの強みの1つだよなあ、というところです。
8:【ワンショット・ブレイズ・キャノン】
【解説】
以下のネタを組み合わせています。
・《ジェット・シンクロン》+《ドッペル・ウォリアー》
自己再生するチューナーとして簡単にドッペルを出し、☆3シンクロに繋げています。
・《霞鳥クラウソラス》+《ラーの翼神竜》+《魂の一撃》
《魂の一撃》の、「対モンスターでしか使えず」「ライフが少ないほど威力が高まる」性質を活かしています。
クラウソラスで相手モンスターの攻撃力をゼロに貶め、ラーのコストでライフを100にすることで、3950ポイントのパンプ・直通ダメージを確約。
結果、ラーのコストとして4050以上を払っていればワンショットキルに到達することになります。
【補足】
手札の《星墜つる地に立つ閃光》は、ラーの攻撃が通らなかった場合の保険として入れてあります。
《スターダスト・ウォリアー》あたりからならばライフ50からの巻き返しも想定不能ではないのかなと。
【補足2】
《神縛りの塚》を使えば強固な耐性を得られますが、《魂の一撃》が使えなくなってしまうことには要注意。
【裏話】
そこから、どうせ高打点を叩き込むのが目当てならラーでもっと高威力出せるのでは、という考えに。
さんざん産廃だの何だのと言われていますが、不確定ながらもライフポイントという無形のアドを払うことで一挙に高攻撃力を得られるという意味でラーの性能は決して低くないと考えています。
【裏話2】
デッキ名大好きです。完全に趣味に走りました。
もちろん《ワンショット・キャノン》も《ブレイズ・キャノン》も入っていませんが。
9:【ブラックブラックカレイド】
【解説】
手順は以下。
4.ブラックファルコンでローズトークン(A)を破壊
5.幻獣機トークンで自爆
→2へ戻る
【補足】
【補足2】
《幻獣機ブラックファルコン》は《音響戦士ギータス》からの《トランスターン》で出していますが、消費が無闇に多くなるだけだったので、蛇足ではありました。
サーチが利くモンスターでもあり、また通常召喚権を増やすこともできる対象なので、そのあたりはもっと【幻獣機】側に寄せればもっと活用できそうではあります。
【裏話】
「黒庭+カレイド」2つ目。「第11回」で使用したものもあるのでシリーズ通算3つ目になっています。
一時期この組み合わせでしかネタを考えられなかった時期がありだいぶ難儀しました。視野が狭くなるというのは恐ろしいものです。
【裏話2】
なるべく色々種類使いたい、でもブラックガーデンをたくさん使いたい、とか言っているうちに追いやられてしまった感じ。
【裏話3】
無限ループなのは歌詞の「久遠の揺蕩いへ誘う」を意識したとか何とか
10:【洗脳解除エーリアン】
【解説】
《ブラック・ガーデン》+《洗脳解除》を組み合わせ、こちらが1手動くごとにこちらの場にトークンが現れるようにしています。
これを踏まえ、以下の手順で展開をしています。
1.《ブラック・ガーデン》、《洗脳解除》発動
2.《エーリアンモナイト》召喚
11.《アクセル・シンクロン》効果発動、《ジェット・シンクロン》を墓地に送りレベルを1つ上昇
12.《ジェット・シンクロン》効果発動、手札を1枚捨て特殊召喚
16.《アクセル・シンクロン》+《ジェット・ウォリアー》=《星態龍》をシンクロ召喚
結果、「星態龍、クェーサー、相手場1枚バウンス、4ドロー1捨て」となっています。
【補足】
ピュラリスを墓地に置いておくのが難点。☆1非チューナー+1体目のエーリアンモナイトで作れれば理想です。
一応☆1には《エーリアン・サイコ》もいますが、やや使いにくいのが難点か。
【補足2】
チューナーでチューナーを釣る初動ができればエーリアンに限らずとも使用可能です。時々トークンが溢れてこちらの場に帰って来れずに消滅することがあるかな、程度。もっと【シンクロン】寄りにするのが賢いのかなとも思います。
ピュラリスを積極的に出していきたい都合上、《毒蛇の供物》が使いやすいのはエーリアンの特権。
【補足3】
《星態龍》シンクロ召喚時にはガーデンもライブラリアンも反応しません。
ガーデン下でも殴っていけるアタッカーとして便利、という肯定的な見方ができます。
【補足4】
言ってしまえば《王宮の鉄壁》+《ボルト・ヘッジホッグ》と大差ないギミックだったりします。
あちらとの相違点は、鉄壁/黒庭・洗脳解除のそれぞれが及ぼす影響の違いと、「黒庭ラインの蘇生」にあるのかなというところ。細かいところが微妙に異なっている程度のことではあります。
【裏話】
「黒庭+洗脳解除」はかなり長いこと考えていましたがなかなか形になっていませんでした。どのタイミングでガーデンを破壊するのか、が主に難しかったです。
結果的にリターンの大きさからピュラリス墓地を前提にしていますが、どうも妥協した感は拭えません。
【裏話2】
リアルプールでも使っています。目下かなり迷走中。
デッキとしての出来の悪さ、コンボの雑さをセルフバウンスとカードパワーで誤魔化している感があり、もっとスマートに仕上げたいところ。
【裏話3】
この動画の一番最初で《星態龍》を使っていますが、前半パート最後のこのネタでも《星態龍》を使っています。
微妙に合わせました。
【裏話4】
デッキ名がけっこうツボです。エーリアンなのに洗脳解除とはいかに。
あとがき
以上、トークン回の解説でした。
元々「トークン」というもの自体その特異な性質からかかなり好きで、かつ、《ブラック・ガーデン》のモチーフ的な側面にも惹かれる部分が多く、かなりノリ良く制作できた動画だったと思っています。
シリーズ全体を通して見返してみても個人的にお気に入りの部類だったり。
手数で攻めるか、ネタとしての色を散らすか、というか。この動画は割と後者寄りです。
閲覧ありがとうございました。おまけパートの解説はまた後日。