悠久フィロソフィー

今ここから 改めますか

「遊戯王ADS 新たなる小ネタ集 その10」解説

ADS動画第10回の解説&補足&裏話です。




↑動画はリンクからどうぞ(要ニコ動アカウント)




○動画概要:制作背景について



2度目の「テーマ無し」回でした。シリーズは全15回を予定しているため、5回に1回程度訪れます。
動画を一貫して特定のテーマを設けてこそいませんが、考えた時期によってハマっていたカード・着目していたカードにばらつきがあるため、よく見るとなんとなく使われているカードは絞られてくるのかもしれません。
「その5」では《カオス・インフィニティ》や《ギブ&テイク》ばかりでしたが、この回では《轟雷帝ザボルグ》や「ザ・シークレット・オブ・エボリューション」のカードが目立ちます。


なんとなく使ってみたいけどどう使えるかなーと、漠然といじった結果のカードが多い印象です。




○動画概要:内容のポイントについて



コンボ内容に関しては、特定のテーマを設けていない回であるため、特に意識した点はありません。
むしろ、BGMとコンボとの連動、曲の進行に合わせてコンボを切り替えるような尺の合わせ方に気を使ったことを強調したいくらいです。
少しでも見やすい動画になっているとよいのですが……


第10回なので、10分ジャストのBGMを選択し、10分ジャストの動画に仕立てています。




○解説&裏話



順を追って解説していきます。
数が多いので少々端折り気味になるかもしれません。物足りなさがあったら追記していきます。




1:【アイヴィガーデンゴーレム】



【解説】
相手モンスターの種族を植物族に変更する《アイヴィ・シャックル》と、植物族モンスターを全て破壊し、その攻撃力を参照して蘇生を行う《ブラック・ガーデン》のコンボ。
ここに《溶岩魔神 ラヴァ・ゴーレム》を加えることで、場の総攻撃力を固定値「3000」に持っていき、相手のモンスターを除去しながら狙ったモンスターを蘇生していきます。

【補足】
相手の場でラヴァ・ゴーレムを破壊しているため、《破壊神の系譜》をついでに撃っています。
「相手場の守備表示モンスターを破壊したターン→自分場の☆8は2回攻撃できる」カードで、ワンショット性能を高めていくことができます。

【補足2】
パンプアップに使っているカードは《デーモンの斧》ですが、これは《デーモンとの駆け引き》ともども《トリック・デーモン》でサーチが利くからというだけの採用です。
もちろん蛇足ではあります。

【補足3】
《ブラック・ガーデン》を使って相手の場を除去する発想は、のちの「その11」おまけにも登場しています。
もちろん、《アイヴィ・シャックル》ではなく《DNA改造手術》でも何の問題もありません。

【裏話】
「その5」冒頭と同様、テーマ無し回のド頭には「さらっとワンキルする様子」を据えようと考えていました。
掴みとしてインパクトが期待できるほか、テンポを損ねません。
動画を貫くテーマが無い以上は、こうした個々のネタに頑張ってもらうしかないので、順番には割と気を遣います。




2:【轟雷オーバー】



【解説】
《轟雷帝ザボルグ》の効果でエクストラデッキから機械族モンスターを大量に墓地に落とし、《オーバーロードフュージョン》に繋げる動きです。
8体落とすことで、サイバードラゴンと合わせて素材9体、攻撃力7200程度の《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を見込むことができます。

【補足】
サイバー・ドラゴン》を墓地に用意しつつ《轟雷帝ザボルグ》のアドバンス召喚を補助するため、《アドバンス・フォース》を使用しています。
手札の《マシンナーズ・カノン》も、特殊召喚しやすい高レベル機械族モンスターであり、《アドバンス・フォース》補助になります。
フォトンサンクチュアリ》では、後続に繋がらないため、一歩出遅れます。

【補足2】
手札の《影依の原核》は、《ディープ・スペース・クルーザー・ナイン》などとランク9を形成できること、エクストラデッキに《エルシャドール・シェキナーガ》が入ることなどを見ています。
また、《キメラテック・オーバー・ドラゴン》もレベル9のモンスターです。
さらに、ランク9の《No.9 天蓋星ダイソン・スフィア》《幻子力空母 エンタープラズニル》も機械族のモンスターです。

【裏話】
往年の【未来オーバー】的発想。
「未来」と「轟雷」が良い感じに韻を踏んでいて好みです。




3:【コピーナイトコントロール



【解説】
戦士族モンスターのステータスをコピーする《コピー・ナイト》の使い方の示唆です。

・《H・C ダブル・ランス》+《スリー・カード》
ダブルランス→ダブルランス→コピーナイトで同名モンスターが3体並び、《スリー・カード》を発動することができます。

・《フォトン・ブースター》
《コピー・ナイト》は属性を光属性のまま保持しつつ現れるため、《フォトン・ブースター》の対象にすることで攻撃力を2000まで引き上げることができます。
この際、同時に、同名であるコピー元モンスターの攻撃力も2000になります。

【補足】
ダブルランスが戦士族エクシーズにしか使えないため、《No.86 H-C ロンゴミアント》に繋げています。
《隻眼のスキル・ゲイナー》や《H-C クサナギ》といったモンスターでも可能です。

【補足2】
手札の《ラーの使徒》は、同じく《スリー・カード》《フォトン・ブースター》を共有できるカードです。
真っ当に使うためには、効果を無効にしてエクシーズするか、《連撃の帝王》等を利用して幻神獣族モンスターのアドバンス召喚補助に使わなければ、どうにも怖い感じはあります。

【裏話】
このほか、《コピー・ナイト》絡みでは色々考えていました。「HERO」モンスターにして《E・HERO Core》の補助にするだとか、「セイクリッド」にしてビーハイブからのトレミス、「六武衆」にして影シエン、などなど。
「幻蝶の刺客」や「マドルチェ」あたりはもうおなじみになっている感じがあったのでボツ。
結局エクシーズ方面では採用を見送り、頭数が並ぶことばかり意識したネタになってしまいました。




4:【ミニマムオッドアイズ】



【解説】
以下の流れを組み合わせています。

・《聖刻龍―トフェニドラゴン》+《ミニマム・ガッツ》
相手モンスター1体を攻撃力0にしつつ、通常ドラゴンを特殊召喚します。
出しているのは《ラブラドライドラゴン》です。

・《ラブラドライドラゴン》+《トランスターン》
デッキから《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を特殊召喚できます。

・《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》+《ミニマム・ガッツ》
大きなダメージを与えられるコンボです。2500×2+相手モンスター攻撃力ぶん。
攻撃力3000の相手であればワンキルです。

【補足】
《EM ファイヤ・マフライオ》は、召喚権が余っていることと、止めを刺し切るのに使えそう、ということで出しています。
実際には相手の場にラヴァゴやらトーチやら送り付けたほうが早いかも。

【補足2】
《レベル・スティーラー》は、言わずもがな、《ラブラドライドラゴン》とのシナジーを見込んでいます。
また、手札に来てしまったオッドアイズを通常召喚するためにも使えそうかな、とも考えました。
表側表示でいるうちは《ミニマム・ガッツ》のリリースには使えないので注意。

【裏話】
元々「ラブラ→トランスターン→☆7闇ドラゴン」という流れは《トランスターン》回を考えていた際にストックしておいたもののひとつでした。
あちらで使えなかったので今回拾ってきたという感じです。



5:【轟雷ロイド】



【解説】
《轟雷帝ザボルグ》で墓地に「機械族「ロイド」モンスター」5体と「機械族☆10モンスター」2体を用意し、《極戦機王ヴァルバロイド》と《機関連結》の補助にしています。
攻撃力8000・ダメージ貫通・2回攻撃・破壊したモンスターの効果を無効・モンスター破壊ごとに1000ダメージ、のラッシュで削りきりを狙います。

【補足】
ヴァルバロイドが《オーバーロードフュージョン》に対応していないため、《サイバネティック・フュージョン・サポート》を使用しています。
素材の重いヴァルバロイドを出す場合には便利な存在です。

【補足2】
さきほどと異なる手段でザボルグのリリースを確保しています。ここでは《光の召集》+《魔轟神ケルベラル》《ライト・サーペント》を使っています。
もちろん、こんな手段もありますよという程度の提案に過ぎません。
《光の召集》は、墓地のザボルグを回収できる点では有意義ですが、その他の面において足を引っ張りそうなのが怖いです。
やはり《フォトンサンクチュアリ》は避けたいですが、ヴァルバロイドの融合召喚を邪魔しないのであればザボルグのリリースは何でも構いません。

【裏話】
というか当時ザボルグの効果を勘違いしており、「リリースが全て光属性」でなければデッキ破壊ができないものと思っていたフシがあります。
かなり無理な出し方をしているのはそのせいかと。。

【裏話2】
《機関連結》については「その4」=「ハイレベル」回にて扱おうかと考えていたカードでした。
現在では【列車】関連カードも増え、ただ使うだけならば難易度は低くなっているかと思われます。

【裏話3】
こっそり1枚《マジカル・アンドロイド》を落としているのは内緒。




6:【解除シャドール】



【解説】
《影依融合》+《融合解除》で、実質デッキからモンスター2体を特殊召喚するコンボです。
動画では《超重武者ビッグ・ベン-K》を出し、頭数を増やしつつ《団結の力》を装備させてワンショットを見込める火力にしています。

【補足】
《パワー・ツール・ドラゴン》+《七星の宝刀》+《D・D・R》のコンボめいたものも使用しています。
1サーチ2ドローして→1捨て1発動→1サーチとなるためアドバンテージ的にはそこまで得というわけでもないです。

【補足2】
頭数を増やすために「幻獣機」カードを使用しています。
【シャドール】との相性がどれほどのものなのかは把握していませんが、《エルシャドール・ウェンディゴ》が果たしてどれほどのものなのやらといったところでしょうか。

【裏話】
他にも様々にアプローチが考えられる「影依+解除」ですが、そもそも《影依融合》のデッキ融合自体がかなり胡散臭いというかそれだけで勝負を決定するレベルの効果であるため、こうしたコンボに落とし込む意味がどこまであるかは不明です。




7:【シーラカンス7】



【解説】
《超古深海王シーラカンス》効果で《竜宮の白タウナギ》2体と《オイスターマイスター》2体を特殊召喚し、さらに《パワー・ツール・ドラゴン》2体を特殊召喚
《エクシーズ・ユニット》をサーチしてから《No.7 ラッキー・ストライプ》をエクシーズし、試行回数4~5回のギャンブルを行う流れです。

【補足】
2枚目のユニットをサーチできるかどうかは確定ではないので、2/3の確率で4回ギャンブルになります。

【補足2】
シーラカンスの効果とラッキーストライプの効果がともにハンドカットを要求するため、手札から捨てた際に効果を使えるカードを意識しています。
《海皇の重装兵》はシーラカンスに対応し、《ジェムナイト・オブシディア》はラッキーストライプで捨てることで効果を使えます。
オブシディアで蘇生している《ジェネクス・コントローラー》は、シーラカンスを墓地に用意できる《ジェネクスウンディーネ》との兼ね合いから採用しています。
ちなみに、《七星の宝刀》《爆征龍―タイダル》で除外したシーラカンスを場に呼び戻す《D・D・R》も、パワーツールでサーチできる装備カードであり、かつ手札コストを要求するカードということで、文脈が一致しています。

【補足3】
「ランク7」「水属性」「ウンディーネ」「手札コスト」などなど書き並べるといかにも【水精鱗】っぽくなってきそうなものです。
上手く混ぜ込めれば強いのかなあと思ったり思わなかったり。

【裏話】
実際試行回数を増やしたところで3回目までに良い結果が出てしまってはユニットをサーチした意義が薄れてしまいます。
リプレイ撮影時には見事に一発で「4回目にして成功した」様子を演出してくれました。
数少ないランダム要素が早期に解消されると本当にありがたいものです。

【裏話2】
こんなデッキ名だから7番目なんだろうか、ということには今気付きました。




8:【祭壇ガスタオルカ】



【解説】
場に鳥獣族と魚族がともに存在している時に特殊召喚できる《霊水鳥シレーヌ・オルカ》の効果を活用するネタです。
レベル変更効果と水属性以外の効果の発動を封じる制約をともに利用しています。
具体的には以下の内容が含まれています。

・《リミット・リバース》+《ガスタ・ガルド》+《霞の谷の祭壇》
ガルドと祭壇で2体のモンスターを呼び込むことができます。
ガルドからは鳥獣族「ガスタ」モンスターを、祭壇からは魚族の《フライファング》を、それぞれ呼び出しています。

・《ジャンク・シンクロン》+《霊水鳥シレーヌ・オルカ》
オルカの効果適用対象を増やしつつ、レベル変更後のオルカをシンクロ素材に使うことができます。
動画で出しているのは《魔王龍ベエルゼ》で、戦闘・効果破壊への耐性は、オルカの効果を使ったターンでも無効になりません。

・《ハーピィズペット幻竜》+《霊水鳥シレーヌ・オルカ》
オルカのレベル調整効果で幻竜を出しやすい点と、オルカの制約によって幻竜の素材をエンドフェイズに取り除かずに済む点、という2つのシナジーがあります。
一方で幻竜の直接攻撃効果は「発動する」効果ではないため、オルカの効果を使ったターンでも問題なく適用することができます。
素材を持っている限り生存の確率が高く見込まれる幻竜は4ターン経つだけでライフポイントを8000削ることができるモンスターであり、このオルカによる1ターンの延長の意味は大きいです。

【補足】
《フライファング》は、《霞の谷の祭壇》で特殊召喚できる唯一の「風属性・魚族」モンスターでした。
ちなみに他には《フライング・フィッシュ》がいましたが、こちらは残念ながらレベル4であるため対象外。

【裏話】
オルカのデメリットを活かせないか、という発想から考えた流れです。普段は《始祖の守護者 ティラス》の素材を取り除かない、という程度の扱いしかしていませんでしたが、幻竜を合わせるとレベル操作も噛み合っておりなかなか強力に見えます。
他にはより相手に縛りをかける《威光魔人》で同じようなことをしようとしていましたが、綺麗な流れにできず、没になっています。




9:【エンタメイトゼロ】



【解説】
以下の流れを複合して同時に扱っています。

・《おとぼけオポッサム》+《モノマネンド》+《ゼロ・フォース》
能動的にゼロフォースを撃つ流れです。
オポッサムは、あらかじめ自壊させておいてあれば任意のタイミングで上げてくることができるので、ある程度の操作性は持っています。

・《ゾンビキャリア》+《イリュージョン・バルーン》+《EM カレイドスコーピオン》
トップを固定して確実に特殊召喚する簡単なコンボです。トップ固定は《エッジインプ・シザー》等でも可。
《EM カレイドスコーピオン》の出し方に工夫が欲しかったので、このような手段を取っています。

・《ゼロ・フォース》+《EM カレイドスコーピオン》+《グラヴィティ・ウォリアー》
《おとぼけオポッサム》と《ゾンビキャリア》2回使用でレベル6シンクロモンスターが立つので、攻撃力0となった相手モンスター群に全体攻撃を仕掛けてライフを削りきります。
ここでは爆発力の高い《グラヴィティ・ウォリアー》を採用しています。ほか、効果ダメージを追加できる《マイティ・ウォリアー》なども選択肢でした。

【補足】
《バトルフェーダー》は、《ゼロ・フォース》の条件を満たし得るカードとして使っています。
またコンボの都合上相手の場に複数体のモンスターが残っている必要性があるため、相手の場にモンスターを残しつつ盤面を凌ぐための防御札として有用です。

【裏話】
色々と遠回りなことをやっている自覚はありましたが、カレイド暴走ストイックで充分というコメントを見た際には自分の無知具合を思い知りました。
精進いたします。

【裏話2】
これは完全に余談ですが、上記のオポッサム+ゼロフォースに加えて《神騎セイントレア》から《武人帝―スサノヲ》を出して殴れば、といったような話題をニコ生で話したところ、そんな面倒なことをしなくても黒庭+スサノヲ+ハバキリで良い、という旨のコメントをいただき、自分のあまりの雑魚っぷりに酷く落胆しました。
こんな程度の人間がコンボ動画なんかやってていいんだろうか。




10:【ハルベルトーチ】



【解説】
《H・C 強襲のハルベルト》を特殊召喚後、《トーチ・ゴーレム》を特殊召喚し、同時にトークン2体を自分の場に生成。
その後《アンブラル・ゴースト》をレベル3チューナーとともに特殊召喚
《アンブラル・ゴースト》を《トランスターン》でレベル3チューナーに変換し、《アームズ・エイド》2体をシンクロ召喚しハルベルトに装備、守備表示の《トーチ・ゴーレム》を攻撃することで3500+3000+3000=9500ダメージです。

【補足】
《トーチ・ゴーレム》と《アンブラル・ゴースト》の「通常召喚できない」デメリットを共有しているといえます。
ハルベルトもこれを阻害しない貫通効果持ちモンスターです。

【補足2】
ハルベルトの代わりに《BF-黒槍のブラスト》でも同様のことができるだろうか、という可能性はあります。
手札の《BF-隠れ蓑のスチーム》あたりからその意識が伺えます。

【裏話】
2番になったのでまたあっさりとしたワンキルを……という意識は無きにしも非ず。
トーチ+ハルベルト+エイド1体でも5500ダメージなので、無理に一撃で決めるよりは刻んでいく方針のほうが賢いかも。




11:【最終タイラントドラグーン】



【解説】
《No.99 希望皇龍ホープ・ドラグーン》をリリースして《The tyrant NEPTUNE》をアドバンス召喚し、コピーした効果で即座にホープドラグーンを蘇生させる流れです。
ここに《最終突撃命令》を加え、攻撃力4000のモンスター2体で殴りかかりに行くことができるようにしています。

【補足】
《最終突撃命令》は、比較的【ゴゴゴ】とも相性が良いカードで、ゴラムやジャイアントなどの守備表示化を解除することができます。
また、相手守備モンスターを起こして攻撃するという姿勢は、高打点を維持できているうちは理に適った動きといえるでしょうか。
ランク4軸のデッキは《キングレムリン》の都合上ネプチューンとも好相性です。ゴゴゴモンスターは素の打点が高いのでネプチューンのリリースに巻き込むのも強そう。

【補足2】
蘇生したホープドラグーンは効果が無効になりますが、ネプチューンのほうの効果は毎ターン発動していくことができます。
モンスター効果に対する対象耐性はどちらからも失われてしまっていますが、ネプチューンに関しては《神縛りの塚》でカバーすることは可能です。
ネプチューンが立っている限りホープドラグーンを呼び戻せるため、維持していく意義は大きいです。

【裏話】
何か既視感があるなと思ったら第4回「ハイレベル」回解説にて似たようなことを既に書いていました。
半年かけても発想が少しも進展しない人です。



12:【ルーンアイズ生物】



【解説】
《融合呪印生物―闇》の効果で《ルーンアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を特殊召喚しています。
相方の「魔法使い族」モンスターには《レベル・スティーラー》2体から出すことのできる《シャイニート・マジシャン》を使用。ルーンアイズが立てば新たなシャイニートを立てられるので、融合呪印生物の続く限りルーンアイズを並べられます。
動画内では《ブロークン・ブロッカー》《ダーク・バースト》で頭数を増やしています。

【補足】
融合召喚をしているわけではないため、蘇生制限を満たせず、連続攻撃効果も得られません。
一方で効果起動のためにリリース行為を行っているため、《招来の対価》の効果を適用させることができます。

【補足2】
融合呪印生物は《地獄の暴走召喚》で並べても構いません。
相手の場に現れるモンスターは《招来の対価》で処理ができると考えることもできそうです。

【参考】
「スティーラーによるR1生成を利用して連続で融合体を出す」発想自体は大津さんの動画から得られたものでした。こちらもご覧いただければと思います。
 →参考動画1「ComboMaster SP1」:http://www.nicovideo.jp/watch/sm24985831

【裏話】
元々は「融合呪印生物で面白いモンスターを出そう」と考え始めたのが発端であり、途中でルーンアイズを出せることに気付き、相方の魔法使い族の調達方法は、と考えた結果として見出されたのがレベルスティーラー×2によるシャイニートでした。
完全に先人のアイディアに感化された形です。
ただしこちらはかなり無理な揃え方をしているあたり一発ネタの域を出ません。




13:【デストーイHERO】



【解説】
《デストーイ・シザー・ベアー》に《ヒーロー・マスク》を発動することで名前を「HERO」に変更し、「「HERO」融合モンスター」とすることで《フォーム・チェンジ》の条件を満たしていく流れです。
レベル6であるため、同レベルの《M・HERO ダーク・ロウ》を出しています。

【補足】
ここでも《融合呪印生物―闇》を使用しています。
自己再生の容易な《エッジインプ・シザー》と合わせるだけで《デストーイ・シザー・ベアー》になれるため、手軽に上級モンスターを出すことができます。

【補足2】
《デストーイ・シザー・ベアー》に限らずとも、特殊召喚しやすいレベル6かレベル8の融合モンスターであれば同様のことが可能です。
他には《剣闘獣ガイザレス》や《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》などが候補でした。
最近では「霊獣」あたりでもできそうです。

【裏話】
意外な方法でフォームチェンジを撃とうというだけの、これもほぼ一発ネタです。もちろん普通に【M・HERO】やったほうが強いとは思います。
名称を変更するという稀有な効果を持つ《ヒーロー・マスク》ではありますが、母体のテーマが強くなりすぎたせいで小ネタをやる価値が薄いのは厳しいところ。




14:【DNA懐柔手術】



【解説】
以下のコンボを組み合わせています。

・《DNA移植手術》+《魔獣の懐柔》=《氷結界の虎王 ドゥローレン》
お手軽ドゥローレンです。そのターン中獣族しか特殊召喚できないデメリットも気になりません。
もし《ラッコアラ》以外に「☆2・水属性・獣族・非チューナー」モンスターが現れた場合には、移植手術が不要になります。

・《DNA移植手術》+《森の聖獣 ヴァレリフォーン》+「海皇」
ヴァレリフォーンを水属性に変更することで、蘇生効果発動時に「海皇」モンスターの効果を発動することができます。

・《氷結界の虎王 ドゥローレン》+《No.64 古狸三太夫
瞬間最大風力の高いドゥローレンの打点を三太夫でキャッチし、高攻撃力のトークンを出現させます。
移植手術の時点で最低1枚は表側表示カードを稼げているのは地味にポイント。

・《氷結界の虎王 ドゥローレン》+《フューチャー・ヴィジョン》
相手の通常召喚を実質ロックするコンボです。

【補足】
《魔獣の懐柔》でモンスターを並べた後にヴァレリフォーンなどを追加し、後続を用いてドゥローレンを立てた場合、懐柔で特殊召喚したモンスターをドゥローレンで回収するような動きも見えてきます。
ケルベラルあたりは手札に戻す意味があるので手段としては忘れないようにしたいところ。

【補足2】
《フューチャー・ヴィジョン》+《ダーク砂バク》のコンボも可能です。
また、もう1枚、任意にカードを除外できる「とある永続カード」を採用しようと考えているのですが、そのカードの効果で除外した際にダーク砂バクが効果を使えるかどうかを確認し損ねているため(コラ 、検討中です。
裁定がはっきりしたらデッキ紹介記事でも書こうかと思います。

【補足3】
《DNA移植手術》で「水」を宣言する場合の大きな利点でもある《A・ジェネクス・ソリッド》も採用が検討できます。《機械複製術》まで使えるかどうかは怪しいですが……
また《ダイヤモンド・ダスト》が便利なカードになります。

【裏話】
本当は第11回おまけ「手術」パートで使おうかと悩んだネタでしたが、割とまじめにコンボデッキぶった回り方をしているように見えたので早くもここで使ってしまいました。
シナジーはごく地味ですが、そんなに悪くもないかなといったところです。

【裏話2】
デッキ名がとてもツボ。




15:【最終兵器乙女】



【解説】
《青き眼の乙女》を対象に《ギブ&テイク》を発動し「☆1・光属性」モンスターを送り付けつつ《青眼の白龍》を特殊召喚
ここに《レベル・スティーラー》を追加することで「相手の場に光属性モンスターを用意しつつ」《A・O・J ディサイシブ・アームズ》をシンクロ召喚することができます。
その後はディサイシブの効果で手札が0枚になることを活かし、スティーラーをトランスターンして《インフェルニティ・ビートル》を出したり、《インフェルニティ・ジェネラル》を使ったり、といった手段で展開をしていきます。

【補足】
最終的に《No.33 先史遺産―超兵器マシュ=マック》に行き着いていますが、この限りではありません。
《たつのこ》登場により、相手モンスターの攻撃力を0にしたのちの《シューティング・クェーサー・ドラゴン》も視野です。

【補足2】
《ギブ&テイク》で送りつけているモンスターは《ワーム・ホープ》。
ハンドレスも戦術に取り入れたいデッキとしては手札交換ができるため悪くないかなと思っていましたが、手札を捨てる効果が「墓地に送る」という名目の処理であるため、「捨てられた」時云々の《魔轟神キャシー》などが発動しなかったのは少しもったいなかったところ。相手場に送りつけてから自分墓地に帰ってきても手札を減らすのはこちらですし。
普通に《エフェクト・ヴェーラー》等で良い部分ではあります。

【裏話】
元々「相手場に光を起きながらディサイシブ」と独立してストックしてあったのですが、その後どう使うか、が課題でした。
手札コストでハンドレスになる点と、第9回で「スティーラー→IFビートル」の流れをやっていなかったな、という点を踏まえ、インフェル二ティを混ぜ込んだ動きになっています。

【裏話2】
デッキ名がとても好み。ディサイシブもマシュマックも最終兵器感があって痺れます。
まあ『最終兵器彼女』実はそんなにちゃんと読んだことないのですが。




16:【ドジリスヤリザ】



【解説】
《アシッドレイン》+《ギブ&テイク》(→《オシリスの天空竜》)+《六武衆―ヤリザ》+《六武衆の師範》で無限ループが発生します。

1.《六武衆―ヤリザ》を通常召喚、《アシッドレイン》を発動
2.《ギブ&テイク》発動、ヤリザのレベルを上げ《オシリスの天空竜》を相手場に特殊召喚
3.《六武衆の師範》を攻撃表示で特殊召喚
4.相手場の《オシリスの天空竜》効果で《六武衆の師範》が破壊
5.《六武衆の師範》効果、《六武衆の師範》自身を手札に回収
 →3.に戻る

ここに《六武の門》を加えることで無限にカウンターを溜めることができ、最終的に師範を守備表示で特殊召喚することでオシリスの破壊を回避しつつヤリザの効果適用条件をクリア、《六武の門》のパンプアップ効果を全て投入してダイレクトアタックでワンショットを決めます。

【補足】
攻撃力が2100ある《六武衆の師範》は、そのままではオシリスに破壊されないため、《アシッドレイン》で攻撃力を下げています。

【補足2】
もちろん六武衆であればヤリザでなくとも同様にして無限攻撃力を得られます。
動画内ではヤリザでなければ解決不可能なシーンとして相手の場に《銀河眼の光子竜》を立てています。
神も龍も飛び越えて一撃で大将の首を取れるのはヤリザだけです。

【裏話】
というわけで今回一番の一発ネタでした。制限カードに依存するあたり個人的には微妙だったりしますが。
「ドジリス」「ヤリザ」という二大ネタを組み合わせられただけでもなかなかの達成感です。

【裏話2】
第11回「ループ」か第12回「一撃」で使おうと考えていたネタでしたが、今回使用しています。
大サビの一番盛り上がる部分だったので、ここにふさわしいだけのネタは当時他に思い付きませんでした。
勝利の瞬間に「パーン!」となるのが本当に爽快。




17:【アストラルゼンマイ】



【解説】
以下のコンボを組み合わせています。

・《ゼンマイネズミ》+《ゼンマイラビット》……(A)
ラビットが毎ターンネズミを逃がし続け、ネズミが毎ターンラビットを蘇生する関係です。
毎ターンラビットを墓地に送ることでサイクルを形成しています。

・《発条の巻き上げ》+《幻獣機ドラゴサック》……(B)
ゼンマイが調達できていれば毎ターン素材を補充する巻き上げと、毎ターントークンを生成し・相手場のカードを割れるドラゴサックの組み合わせです。
攻撃こそ放棄することになりますが、毎ターン1枚割れるというプレッシャーを与えられます。

・(A)+(B)
この2つを組み合わせることで、「毎ターンドラゴサックの素材を補充する」サイクルを形成しています。

【補足】
【ゼンマイ】で《幻獣機ドラゴサック》を出すために《発条装甲ゼンマイオー》から《RUM-アストラル・フォース》を使っています。

【補足2】
《古の森》は、相手からの攻撃を抑制しつつ、自分はドラゴサックで意に介せずに済む、という状況を作るために使っています。
単体で攻撃する《ゼンマイラビット》でも、破壊を免れることができます。

【補足3】
デッキ内にゼンマイモンスターがあまり多くならないため、《カードトレーダー》を最後に使用しています。
《ゼンマイマニュファクチャ》《ゼンマイラビット》との併用で、実質1ターンに1ドロー追加できます。

【裏話】
《発条の巻き上げ》を有効利用するには「場持ちが良く/毎ターン素材を使えて/ゼンマイで出せる/機械族」モンスターが良いのではないかと考えました。
《No.81 超弩級砲塔列車スペリオル・ドーラ》は場持ちは素晴らしいですが相手の場に干渉できず出しにくさもある、《幻子力空母エンタープラズニル》は毎ターン使えれば強いが耐性は無い、などとあれこれ考えた結果としてドラゴサックに行き着いています。




18:【音響クリフォートユニコール】



【解説】
手札から捨てることで墓地から「ネクロス」カードを回収できる《ユニコールの影霊衣》、墓地のネクロスモンスターを儀式召喚できる《影霊衣の反魂術》、場に出たユニコールを手札に戻し続けられる《門前払い》の3枚で擬似ループを形成できます。
このループに足りないものは毎ターンの生贄調達であるため、レベルが4になる「クリフォート」モンスターをペンデュラム召喚することでこれに充てています。
《クリフォート・ゲノム》《クリフォート・アーカイブ》は継続的にリリース行為を続けることで相手の場を荒らすモンスターであるため、ユニコールのバウンスも狙いやすくなります。また、ユニコールが立っている時にペンデュラム召喚を行った場合、クリフォートのステータスダウン効果をユニコールが無効にしてくれます。

【補足】
「音響」要素はギータスのPスケールが7であることのほか、《氷結界の虎王 ドゥローレン》や《バハムート・シャーク》からの《FNo.0 未来皇ホープ》などを召喚する場合にも役立っています。
ドゥローレンやホープは《門前払い》とシナジーするカードです。

【参考】
リアルプールで年末に組んだものが、レシピ公開中です。詳細な説明はこちらをご参照ください。
制限改訂でほぼ使用不能に追い込まれてしまいましたが……

【裏話】
ニコ生の構築枠で、来場してくださった方々の意見を聞きつつ完成させたデッキが、20時間後に流れてきた制限リストによって破たんした苦い思い出。
組んだデッキが24時間持たなかったという経験は後にも先にも無いだろうと思います。




19:【ウォール・クェーサー



【解説】
《王宮の鉄壁》+《ゾンビキャリア》+《ボルト・ヘッジホッグ》+《TG ハイパー・ライブラリアン》で、エクストラデッキからレベル4シンクロを出し続けるループを形成しています。
蘇生を繰り返して《シューティング・クェーサー・ドラゴン》+《アームズ・エイド》×3+《閃光竜 スターダスト》+《ガチガチガンテツ》のような布陣まで。

【補足】
単にクェーサーを出したいだけならば、ライブラリアンを加えてループにする必要性は無く、手札コストが3枚あれば充分です。

【補足2】
最初《ジャンク・シンクロン》からライブラリアンを立てていますが、《王宮の鉄壁》がある時点で《ボルト・ヘッジホッグ》が除外されないわけであり、要は☆3チューナーならば何でも良い場面でした。

【補足3】
最終的な着地点はもっと他に作りようがあったのではと思わないでもないです。
ちなみにこのループで☆4シンクロを生み出し続け、エメラルで拾い続けたら……?と考えていく発想が、第11回最後の無限ループの考案にも一部繋がっています。

【参考】
《王宮の鉄壁》を利用した☆4シンクロのループ、という内容については大津さんが《紅蓮地帯を飛ぶ鷹》+《ファラオの化身》でも披露されていましたので、こちらも参照いただければと思います。
 →参考動画2「ComboMaster SP2」:http://www.nicovideo.jp/watch/sm25141364

【裏話】
シンプルに素直に捻りも無くわかりやすいクェーサーの作り方です。
鉄壁ループはほとんど初めてやりましたが、あまり乱用するものではないかなと思いました。
ちなみに同じことをADSでやったところ3本目のアームズエイドを装備した段階でサレンダーをもらったことがあります。




○あとがき



以上、ごった煮回でした。
ネタの数は19個と言うのも何かキリが悪いかなと思わないでもないのですが、永江衣玖さんっぽいかなと思うとこれはこれで……


見返すとわかるのですが、やはり無理な遠回りといいますか、スマートでないネタは多かったなという印象を受けます。
当時の精神状態というかモチベーションというか、そういったものはおよそ覚えてはいるのですが、ヘンに穿ったことをしようとして空回りしている印象はぬぐえません。
結果として開き直ってレベルの低い動画になってしまうくらいであれば、時間をかけて少しでもマシなものを作ったほうがよいのかなと、最近は反省気味です。
質<<<<量といっても限度がある。


ともあれ、だいぶ解説が追いついてきたので、もう少しがんばりたいと思います。