悠久フィロソフィー

今ここから 改めますか

「遊戯王ADS 新たなる小ネタ集 その9」解説

ADS動画第9回の解説&補足&裏話です。






↑動画はリンクからどうぞ。(要ニコ動アカウント)



○動画概要:制作背景について



テーマは《トランスターン》でした。
前回の《星邪の神喰》ともども個人的に好きなカードの1枚です。よほどステータス参照することとデッキに触ることが好みと見える。


このカードをテーマに据えるに至った経緯はなかなか紆余曲折あったと記憶しています。
というのも、「《トランスターン》で動画を作ろう!」と考えていたというよりは、日ごろから《トランスターン》を使う進化の系譜(?)についてメモを溜めていった結果として出来上がってしまっていた、というようなものであるためです。
また、既に動画内で何度か使用していること、先人が見事な作品を提出済みであることなどから、テーマを決めるまでに躊躇うことも何度かありました。

※《トランスターン》をテーマにしたコンボ動画は、めそさんが以前にアップロードしています。
 → 「遊戯王ADS コンボ動画集 season2 part.Ⅲ」:http://www.nicovideo.jp/watch/sm20885274


意外にもというほどでもない、むしろ私においてはいつものことであるのですが、決定打になったのはBGM選択でした。
ハウスミュージックという音楽の定義には疎いのですが、「トランス」な曲調、「ターン」を決めたくなるようなフロアの雰囲気、そんなアレンジ曲を見つけることができ、ほとんどこれを使いたいために《トランスターン》で動画を作ることに決めました。
いや割とほんとにそんなもんです。


溜めこんできた《トランスターン》のネタでは今一つインパクトや内容の派手さに欠けるなと判断し、ボツになったものもいくつかありました。
また逆に、見栄えのために相当な無理をしていたり、いくつものネタを同時にこなしているために必要なリソースの枚数が増えてしまっているものも含まれています。
そのあたりのバランスについてはやや崩れ気味なものも一部あるかな、といったところです。



○動画概要:内容のポイント



《トランスターン》で「何から」→「何が出るか」ということと、出したモンスターを何に使うのか/何のために出すのか/出すことにどのような意味があるか、といったことは意識しました。
前者はいつものようになるべく多様な例を用意するように、後者についてはちょっとしたシナジーの考案になるように、という姿勢であるといえます。


具体的には、
1.召喚・特殊召喚しやすいモンスターから上級モンスターを出す
2.既に効果を使用した後のモンスターを変換して次のモンスターを使う
3.制限カードに指定されているモンスターをデッキから引っ張り出す
こうした内容が主になっているといえます。


また、《星邪の神喰》ほどではないにせよ《トランスターン》もたいがいデッキ構築そのものに働きかける力の大きいカードであるため、デッキとしてあまりにも破綻してしまうことのないように、デッキ単位でこのカードに関わっていけるように、と思っていたフシはあります。
そのせいか、いくつかのデッキは枚数がかなり多めです。小ネタ動画で気にする場所でもないのかもしれませんが。



○解説&裏話



それぞれ「《トランスターン》で何が何になるか」を示しつつ進めたいと思います。
なお、おまけ部分の解説については後日。



1:【CIFトランスデーモンノヴァ】



《ダーク・バグ》→《インフェルニティ・ビートル》


【解説】
☆5モンスターを特殊召喚後、《ダーク・バグ》を召喚し、☆3チューナーを特殊召喚
《ダーク・バグ》を《インフェルニティ・ビートル》に変換し分裂させ、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》+《インフェルニティ・ビートル》×2の構図から《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》を目指します。
動画内では☆5モンスターに《機甲忍者アース》、☆3チューナーに《C・コイル》を使用しています。

【補足】
動画には主張してきませんが、《エッジインプ・シザー》に大きな役割を担わせています。
1)《インフェルニティ・ビートル》含む「インフェルニティ」カードのための手札調整
2)《トランスターン》で《インフェルニティ・デーモン》へ進化
3)デッキから出したいカード・素引きして困るカードの返却
4)《魔界発現世行きデスガイド》も踏まえ、ランク3エクシーズ特化

【補足2】
《機甲忍者アース》は、特殊召喚の可能な☆5モンスターのうち、《C・リペアラー》からの《トランスターン》で出せる、《ブラック・ガーデン》での蘇生ができる、という理由からの選択だったようです。
ようです、というのは明確な根拠を振り返ることができないからなのですが……

【補足3】
《C・コイル》は、「落としておくことに意義のある☆3チューナー」という意味合いが強いです。
《スクラップ・リサイクラー》《C・リペアラー》に対応しているほか、《ボルト・ヘッジホッグ》から《トランスターン》で出すことも可能です。

【補足4】
スカノヴァまで行かずとも、途中、レベル9シンクロ、レベル10シンクロに進む選択肢が少なくとも見えています。
状況によってはトリシューラや牙王を出した方が有用だったり確実だったりするかと思われます。ビートルを使うために手札を無闇に使い切ってしまうのもリスキーなので、慎重にいきたいろころ。

【裏話】
デッキの完成度の低さとは裏腹にデッキ名はやたら好きだったり。「C」+「IF」で「CIF」です。
まあ《トランスデーモン》は入ってないんですけども。



2:【トランス征竜森羅ワイアーム】



《始祖竜ワイアーム》→《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》


【解説】
非常に緩い条件で特殊召喚することができる《始祖竜ワイアーム》が「☆9・闇属性・ドラゴン族」であるため、「☆10・闇属性・ドラゴン族」である《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》に変化させることができます。
《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》は制限カードであるため、デッキの中から無理矢理引っ張り出すだけの意味があるといえます。
その効果でさらに展開し、上級モンスターを並べて盤面の制圧を目指していきます。

【補足】
《始祖竜ワイアーム》を出しているのは《フュージョン・ゲート》+《スケープ・ゴート》の2枚。
もっとも、トークンが展開でき融合手段が確保できるのであれば、手段は何でも構いません。
いちおう、《フュージョン・ゲート》ならば征竜にとって便利な《竜の渓谷》ともどもフィールド魔法サポートを用いることができるかなというところです。

【補足2】
「征竜」2体で出している《幻獣機ドラゴサック》もまた、トークンを複数体特殊召喚することができるモンスターです。
また、ランク7には《No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》もあり、こちらは《スケープ・ゴート》を使わずとも4体のトークンを展開することができます。

【補足3】
以上の理由からランク7は重視しています。
【森羅】要素は、征竜のコストを調達できること、《森羅の賢樹シャーマン》が特殊召喚しやすい☆7であることなどから利用しています。
ちなみに、墓地を肥やすために入っている《森羅の影胞子ストール》ですが、これを《トランスターン》すると《ローンファイア・ブロッサム》になります。

【補足4】
「征竜」自体、《トランスターン》と相性が良いカードであるといえます。
おのおの制限カードであるためデッキから引きずり出す意味があり、また任意のタイミングで特殊召喚が狙えるため進化の材料としても使いやすいです。
レダメとの兼ね合い、ランク7の重要性、《トランスターン》利用、どれを見ても相性が抜群でした。やはり時代を獲った連中は強い。
ちなみに、以前の《混沌空間》パートで似たような内容を取り扱っています。→

【参考】
「☆9・闇・ドラゴン」から《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》を呼び出す発想自体は、めそさんが以前に披露されていたものでもありました。《トランスターン》回ではありませんが、使用しているカードがとても意外で参考になります。
 
 →参考動画1「遊戯王ADS コンボ動画集 season2 part.Ⅳ」: http://www.nicovideo.jp/watch/sm21201063
また、「ワイアーム+トランスターン」で展開する手法は大津さんも利用されていたので、ご参照いただければと。
 
 →参考動画2「遊戯王ADS ComboMaster SP1」: http://www.nicovideo.jp/watch/sm24985831

【裏話】
この動画のおまけパートが《始祖竜ワイアーム》を扱ったものであり、そちらに回すことも考えたのですが、色々と事情あってこの場所に配置されています。
前後の兼ね合いという表現が適切でしょうか。
単に一瞬メェプルを映したかっただけなのではと言われるとなんとも言えません。



3:【トランス暴君BFダムルグ】



《BF-アームズ・ウィング》→《ダーク・シムルグ》


【解説】
《BF-大伂のヴァーユ》から特殊召喚できるレベル6「BF」シンクロモンスターから、《ダーク・シムルグ》を出す流れです。
セット行為を封じる《ダーク・シムルグ》と、セットしなければ魔法を使えなくする《魔封じの芳香》のコンボに加え、《暴君の自暴自棄》を追加して効果モンスターの登場も封印。この3枚による非常に強烈なロックを目指しています。

【補足】
《暴君の自暴自棄》のコストは「通常モンスター2体リリース」なのですが、《マジカルシルクハット》を使うことでこれに充てています。
《マジカルシルクハット》で出したモンスターは通常モンスター扱いとなるため、1枚から条件を満たすことができます。
《暴君の自暴自棄》自体、強力な拘束力を持つぶん発動そのものが難しいカードなので、これを使う際には念頭に置いておくと良いカードなのかもしれません。
もっとも、相手バトルフェイズにしか撃てないため、展開の抑制・妨害としてはあまり有効ではないのかもしれませんが……

【補足2】
《レベル・スティーラー》は、バトルフェイズに入って攻撃をしてもらうための誘導として出しているに過ぎません。
ダムルグ+魔封じのロックができている中バトルフェイズに入ってもらうためには、と考えた結果だったように思えるのですが、ちょっとご都合主義な感じ。

【補足3】
《トランスターン》を使うのは、ヴァーユからのシンクロ体でなくとも、《BF-漆黒のエルフィン》でも可能です。
テキストに反して存外出しにくかったので諦めてしまいましたが。
また、《BF-流離いのコガラシ》ならば《ぴよコッコ》などから出すことができ、別なルートが取れそうです。

【補足4】
《マジカルシルクハット》から呼び出す魔法・罠カードに工夫の余地があります。
少なくとも《トイポット》から《エッジインプ・シザー》を呼ぶよりもっと良い選択肢はありそうなものです。

【裏話】
元々はここまでのロックを敷くつもりはなく、単に「☆6BF→ダムルグ」をやりたかっただけでした。
そのままでは「出しただけ」になってしまうと思い、ダムルグと相性の良いカード・布陣は何か無いか、と考え、《暴君の自暴自棄》を見つけるに至りました。
本来「自暴自棄+シルクハット」で独立したネタとしてストックしていたのですが、せっかくなのでと使っています。かえってわかりにくかったかも。




4:【AOJトランスマインド】



《機皇兵ワイゼル・アイン》→《A・マインド》


【解説】
《カオス・インフィニティ》から出せる《機皇兵ワイゼル・アイン》を《トランスターン》で《A・マインド》に変換し、高レベルシンクロに向かっていきます。
《魔界発現世行きデスガイド》とのシンクロで、やや条件の厳しい《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》に。
ここから、《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》+《A・O・J アンリミッター》+《虚空海竜リヴァイエール》のコンボへとつないでいきます。

【補足】
ややわかりにくいですが、
1.《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》効果→《A・O・J アンリミッター》除外し名前をコピー
2.《虚空海竜リヴァイエール》効果→《A・O・J アンリミッター》帰還
3.《A・O・J アンリミッター》効果→「A・O・J」扱いの《ワンハンドレッド・アイ・ドラゴン》の攻撃力を倍加
という流れです。

【補足2】
デスガイドをシンクロ素材として残しつつもリヴァイエールを出せるようにするために、《影無茶ナイト》を使用しています。
もちろん特殊召喚の可能なレベル3モンスターであれば何でも構いません。
一応、《影無茶ナイト》ならば《トランスターン》で《終末の騎士》等になれる、という流れは用意してあったりします。《ミミミック》や《マジック・ストライカー》にもそれぞれ別の進化先(?)があるので、そこはお好みで。

【補足3】
アンリミッターの攻撃力倍加がターン終了時までと限定されたものであるため、《No.64 古狸三太夫》でトークンを出すことで打点を維持しようとしました。
本来は《カオス・インフィニティ》+《子狸たんたん》で出せることを強調したかったカードなのですが、召喚権の都合やらで面倒くさいなーと思っているうちにこのシナジーを失念してしまい、《素早いモモンガ》という安直な手段に走った結果、三太夫が完全にルートから独立したただのオマケになってしまった、という悲しいエピソードがあったりします。
今思えば《浅すぎた墓穴》でよかったですね。

【補足4】
補足というか余談ですが、「汎用ランク3+《トランスターン》」はけっこう色々考えていました。
《発条空母ゼンマイティ》や《M.X-セイバー インヴォーカー》からかなり多岐に選択できるためです。
そのため《魔界発現世行きデスガイド》や《マドルチェ・ホーットケーキ》を組み合わせて考えることが多かったのですが、結局ほとんど活かせずに終わってしまいました。

【裏話】
「ガイド=シンクロせずR3に使うもの」という固定観念じみたもの(?)を破るためにも、ガイドをシンクロ素材にする動きはやってみたいなと思っていました。結局ランク3使ってるんですけどね
墓地に置いておいて蘇生カードとの併用で展開する印象の強い《A・マインド》ですが、デッキから出してしまうこともできなくはないのだ、ということを強調したかった意味もあります。
デッキ名の「トランスマインド」は無闇に廚二っぽくて好きです。

【裏話2】
これも余談ですが「闇属性・機械族」+《トランスターン》でもあれこれ考えました。
《A・O・J カタストル》や《混沌球体》を《タイム・イーター》にしたり、「リアクター」系統を揃えて《ジャイアント・ボマー・エアレイド》に繋げたりといった内容でした。
ボツにこそしていますがストックに昇華できそうでもあるので、今後機会があれば使ってみたいなと。




5:【星邪トランスアンデット】



(《アンデットワールド》下で)《ダーク・リペアラー》→《ゾンビ・マスター》


【解説】
《トランスターン》はコストとして使ったモンスターの墓地でのレベル・属性・種族を参照するため、墓地の種族をアンデット族に変更する《アンデットワールド》との併用で、デッキからアンデット族モンスターを呼び出すことができるようになります。
その一環として《魔界発現世行きデスガイド》から呼び出すことができるチューナーモンスターの《ダーク・リペアラー》を《ゾンビマスター》に変換し、展開につないでいます。

【解説2】
また、以下の組み合わせを使っています。

・《星邪の神喰》+《サイバー・ドラゴン・コア》
サイバー・ドラゴン》を特殊召喚しつつ《星邪の神喰》を起動します。
アンデット族の最大の売りである《馬頭鬼》を墓地に送ることができるのが強みです。また《馬頭鬼》自身も《星邪の神喰》を起動できるカードであることも見逃せません。

・《ゾンビ・マスター》+《ライト・サーペント》
アンデット族デッキでは比較的おなじみのサーペントです。ガイドからの展開で余ったほうをランク3に繋げる発想は1つ前のネタと同じ。

・《馬頭鬼》+《虚空海竜リヴァイエール》
展開後に再利用。帰還後にシンクロ素材にしてまた蘇生して、という動きです。
シンプルかつ基本的なシナジーですが、連続シンクロができるため通ればとても強力。

【補足】
《アンデットワールド》下での《トランスターン》ですが、元々のステータスでも進化できる対象がデッキ内にいなければそもそも発動自体が不可能であるようです。
動画内のデッキでは《星邪の神喰》ともシナジーする《ファントム・オブ・カオス》や《ヘルウェイ・パトロール》を入れて《ダーク・リペアラー》が進化できるように図っています。
きちんと裁定を確認していないのですが、実際の運用にあたっては注意が必要そうです。

【補足2】
サイバー・ドラゴン》は、シンクロ素材として優秀であるほか、《アンデットワールド》下での《トランスターン》で《邪神機―獄炎》に変換できます。
また、《ライト・サーペント》は同様の流れから《闇竜の黒騎士》にすることができます。
ただしこれらは上記の通り、いずれも正規の進化先がデッキ内に存在していないと無理そうなので注意。

【補足3】
要は《アンデットワールド》下では属性が同じでレベルが1つ上のアンデット族モンスターをデッキから出せますよということが言いたかっただけだったりします。
そのため、他にも考え方は色々ありそうなものです。
《ガーベージ・ロード》を《地獄の門番 イル・ブラッド》に変えたりといったことを考えた覚えがあります。

【裏話】
もともとはエクシーズ主体のデッキでエクストラにもほとんどシンクロモンスターがいなかったはずなのですが、気付いたら猛烈なシンクロ展開を繰り広げていました。
サイドラコアを投入した次の瞬間に星邪デッキになっていたあたり我ながら病的だなあと。




6:【星邪代行トランスバーサークシャドール】



《マスター・ヒュペリオン》→《モイスチャー星人》


【解説】
以下のコンボを組み合わせています。

・《創造の代行者 ヴィーナス》+《マスター・ヒュペリオン》+《トランスターン》+《ハネクリボー Lv9》
ヴィーナス効果で《神聖なる球体》×2を特殊召喚し《ダイガスタ・フェニクス》をエクシーズ召喚。
その後ヴィーナスからヒュペリオンを経由してレベル9の天使族モンスターを特殊召喚
その過程でチェーンを差し挟むことで《ハネクリボー Lv9》を特殊召喚し、《幻子力空母エンタープラズニル》をエクシーズ召喚。
最終的に「フェニクス+エンタープラズニル」の布陣を目指し、攻撃力2900の2回攻撃を放ちます。

・《マスター・ヒュペリオン》+《星邪の神喰》→《トリック・デーモン》→《デーモンとの駆け引き》
ヒュペリオンの除去効果のコストで《星邪の神喰》を起動できます。余談ですが、「代行者」カテゴリ関連にはちらほらと《星邪の神喰》起動カードが散見されるので微妙に相性が良かったりします。
《星邪の神喰》からは《トリック・デーモン》を墓地に落とし、《デーモンとの駆け引き》をサーチするおなじみの流れ。

・《トランスターン》+《デーモンとの駆け引き》+《ハネクリボー Lv9》
《トランスターン》のコストを墓地に送った時点で《デーモンとの駆け引き》の条件が満たされ、同一チェーン上で発動、さらにこれにより《ハネクリボー Lv9》の条件も満たします。
《バーサーク・デッド・ドラゴン》には、相手場を一掃し「フェニクス+エンタープラズニル」コンボを叩き込めるようにする掃除屋の役割があります。

・《ハネクリボー Lv9》+《賢者の石―サバティエル》+《影依融合》
ルート上に「ハネクリボー」カードが自然に入っているためサバティエルを使用しています。
これは強力な展開札である《影依融合》を持って来れるほか、墓地に3枚揃った際の攻撃力上昇効果が《バーサーク・デッド・ドラゴン》と凄まじいシナジーを形成することから採用したカードでした。
ルートそのものには直接に関連しないカードなので、オマケ程度のつもりで動画に入れたのですが、結果として無意味にリソースの多さばかりが強調されてしまった感じがしたのは惜しいところ。

【補足】
「シャドール」+《星邪の神喰》の相性の良さは前回(第8回)でも扱っています。
→前回の解説はこちら: http://blogs.yahoo.co.jp/sabaki1991/39509215.html

【補足2】
《神聖なる球体》で《トランスターン》を使うと、そのまま《創造の代行者 ヴィーナス》を出すことができます。
苦し紛れ感が凄いですが……

【補足3】
その他、主に《マジカルシルクハット》をめぐってデッキ内に大量のギミックを突っ込んであります。
これらすべてを搭載しているわけではありませんが、考えられる内容は以下。

・《マジカルシルクハット》+《神の写し身との接触
→「シャドール」と名の付いた魔法・罠カードをモンスターとして特殊召喚することで融合素材にすることができます。
例えば場にいる《奇跡の代行者 アース》が攻撃を受けた時に《マジカルシルクハット》を発動し《影依融合》と《影依の原核》をモンスター扱いで特殊召喚。ここで《神の写し身との接触》を発動し《影依融合》+《奇跡の代行者 アース》の組み合わせで融合、《エルシャドール・ネフィリム》を特殊召喚できます。
同時に、バトルフェイズ終了時に《影依の原核》が墓地に送られるため、《影依融合》を回収することで間接的にサーチすることができます。

・《影依の原核》→《幻子力空母 エンタープラズニル》
レベル9モンスターとして特殊召喚できる《影依の原核》は、そのままエンタープラズニルのエクシーズ素材にすることができます。
最近では《王家の神殿》が復帰したので扱いやすくなったかも。

・《マジカルシルクハット》+《賢者の石―サバティエル》
墓地に3枚集めることで攻撃力上昇効果を発動できるサバティエルを、 《マジカルシルクハット》で無理矢理墓地に溜めこむことができます。

・《マジカルシルクハット》+「シャドール」モンスター
高攻撃力ながらリバース効果を持つ《シャドール・リザード》や《シャドール・ドラゴン》を積極的に縦で出していけるようになります。

・《マジカルシルクハット》+《連撃の帝王》+《モイスチャー星人》
現在は外してしまっていますが、《モイスチャー星人》を、単に《トランスターン》の進化先にとどめない見方。
これも相手バトルフェイズにしか撃てないため威力はイマイチかもしれませんが、奇襲性はあるかなと。
この方面で考えるのであれば、もちろん《神獣王バルバロス》特化で行くほうが強力ではあります。

・「シャドール」モンスター+《ハネクリボー Lv9》
例えば《エルシャドール・ネフィリム》あたりはその性質上、ほぼ融合召喚するだけでチェーンが発生します。
タイミングを逃さず効果を発動できるモンスター群であるため、チェーン数参照カードとは相性が良いように思えます。

【参考】
上級モンスターを《トランスターン》のコストにすることで《デーモンとの駆け引き》を使えるようにするコンボ自体は、さきほど挙げためそさんの動画の同じシーンにて使われていた流れでもありました。こちらも再確認していただければと思います。
 →「参考動画1」を参照

【裏話】
2連続で《星邪の神喰》デッキが並んでいるのは、何もそう意識したからではなくただ単に尺の都合でそうなってしまっただけであり、後で見直して初めて気付いたくらいでした。
1つ前の動画を引きずりすぎてしまっている感は否めまい。




7:【トランス神星樹



《ナチュル・ハイドランジー》→《ギガプラント》


【解説】
「ナチュル」モンスターが効果を発動したターン中に特殊召喚ができる《ナチュル・ハイドランジー》から、《ギガプラント》に変換させることで展開していきます。
召喚権を最後まで残すために《ナチュルの神星樹》を使用してモンスターを操作しています。
ハイドランジーの条件を満たすために出しているのは《ナチュル・マロン》。ナチュルには数少ない起動効果持ちです。神星樹との相性も抜群。
最終的に《スクラップ・ドラゴン》による神星樹破壊から《ナチュル・バンブーシュート》をサーチし召喚、《フォトンストリーク・バウンサー》と並べることで強固なロックを敷いています。

【補足】
元々は「召喚権を残したままギガプラを出せるよ!」ということが言いたかったので、普通にそのままデュアル宣言から展開に入っても良さそうです。というかそのほうが現実的です。
私の場合それではどうにも地味な流れにしかならなかったので、少々無理なルートをたどっています。

【補足2】
《マドルチェ・ホーットケーキ》は《メリアスの木霊》から植物族モンスターを釣り上げるために入れてあります。
もっとも、他に大したシナジーが無いので、《クレーンクレーン》ほか何でも良い部分ではあります。

【裏話】
バンブーシュートのための召喚権を最後まで取っておいてあるため、かなり無理矢理な展開の仕方をしています。《ワン・フォー・ワン》然り、《スーペルヴィス》然り。
少なくとも、何か他に《コピー・プラント》を出す手段は無かったものかなあ、と今でもなお引っかかっていたりします。




8:【トランス紅蓮紫炎】



《紅蓮魔闘士》→《大将軍 紫炎》


【解説】
墓地のモンスターを参照して特殊召喚できる《紅蓮魔闘士》から、《大将軍 紫炎》を出すことができます。
《紅蓮魔闘士》は同時に通常モンスター蘇生効果も持ち合わせているため、《六武衆の侍従》蘇生から《真六武衆―シエン》のシンクロも同時に狙っていきます。

【補足】
動画内では《TG ストライカー》を特殊召喚していますが、召喚権を使っていないため、その他チューナーを通常召喚することでも同じことが可能です。
なお、《真六武衆―シエン》の召喚条件は「戦士族チューナー+「六武衆」モンスター」であるため、《六武衆の影武者》でなくとも問題無くシンクロすることができます。

【補足2】
《巌征竜―レドックス》を使っているのは、《紅蓮魔闘士》のための墓地調整役と、《大将軍 紫炎》とのランク7を可能にするためでした。
あまり重要な立ち位置でも無さそうではあります。

【裏話】
新旧シエンを並べたかった、ただそれだけのネタでした。
ちなみに新旧シエンを並べると一見魔法罠を完全に封殺できているかのようですが、実際にはそんなことはありません。

【裏話2】
参照される通常モンスターに《紫炎の影武者》を使ったのはちょっとした遊び心でした。
レドックスで除外したのはそれを見せつけるためだったりして?

【裏話3】
「紅蓮」が「紫炎」に、すなわち「紅」が「紫」になる、という図式がなんとなく気に入っていたりします。
名前以上の意味は無いのですが。




9:【トランス創世シャドール】



《双頭の雷龍》→《創世神


【解説】
《融合準備》で《融合》を拾いつつ《サンダー・ドラゴン》をサーチ、そのまま《双頭の雷龍》を融合し、《トランスターン》で《創世神》に進化させます。
創世神》の蘇生効果発動に際し「効果で」手札を切っているため、「シャドール」モンスターの効果を発動することができます。

【補足】
《融合準備》1枚から《双頭の雷龍》を出している計算です。
また、【シャドール】自体、融合召喚をメインに据えたデッキであり、この点でも相性が良いといえます。

【補足2】
このネタの冒頭で使っている、「《ダウナード・マジシャン》+「シャドール」モンスター」のコンボは、長らく使いたかった組み合わせでした。
《ダウナード・マジシャン》が「効果で」素材を墓地に送るため、《シャドール・リザード》、《シャドール・ドラゴン》、《シャドール・ハウンド》の効果をそれぞれ使うことができます。
動画では《召喚僧サモンプリースト》から《シャドール・リザード》を出していましたが、実際には《暗躍のドルイド・ドリュース》に対応し一手で《ダウナード・マジシャン》に向かえる《シャドール・ドラゴン》が有力です。

【補足3】
デッキの中には《オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》や《ブラック・マジシャン》など色々と《融合準備》対応モンスターを入れてみたりしています。
また、《ブラック・マジシャン・ガール》を《シャドール・ビースト》からの《トランスターン》で出す動きを身内で使われたことがあり、参考にしています。

【補足4】
トリシューラまで行ったのは完全に蛇足でした。
ただ、「創世神+双頭」だけではインパクトに欠けるというか除去能力に欠けるというか、という感じだったので、もう1体追加しておこうかなと。
先のダウナードの流れから《シャドール・ファルコン》が場に出ていること、《創世神》効果で切った「シャドール」モンスターの効果も発動していることなどから、考えられる展開の結果としてトリシューラに無理矢理アクセスしています。
トリシュ+創世+双頭でも8000削れていないのは幸か不幸か。

【裏話】
最初は「あ、《ダーク・クリエイター》に召喚制限が無ければ《ライトニングパニッシャー》から《トランスターン》で出せるな」などとボンヤリ思っていたのですが、そこから「じゃあ《創世神》なら?」と考えた結果として《双頭の雷龍》が見つかりました。
【シャドール】を組み合わせたのは《創世神》とのコンボが成立するからという理由が第一で、融合の文脈が共通していることに気付いたのは少し後でした。
「☆7・光属性・雷族」には、《双頭の雷龍》以外にも、同じく融合を軸とする《ジェムナイト・プリズムオーラ》がいるほか、最近では効果の強力な《大狼雷鳴》も登場しているので、色々とやりようはありそうです。
 ←訂正:プリズムオーラは地属性でした



10:【トランス蛮族ジャンド】



《ジャンク・アーチャー》→《バーバリアン・キング》


【解説】
《ジャンク・シンクロン》を召喚し、効果で墓地の《ドッペル・ウォリアー》を特殊召喚。さらに手札からも《ドッペル・ウォリアー》を特殊召喚
《ジャンク・シンクロン》+《ドッペル・ウォリアー》×2から《ジャンク・アーチャー》をシンクロ召喚し、トークンを4体生成します。
さらに《ジャンク・アーチャー》を《トランスターン》で《バーバリアン・キング》に変換、4体のドッペルトークンをリリースして5回攻撃を叩き込みます。

【補足】
ジャンクロンからではなく《クイック・シンクロン》ss+《ドッペル・ウォリアー》nsの組み合わせでもほぼ同じことができます。
この場合、3連打までしか行かないのですが、状況によっては充分な決着力であることに変わりはありません。

【補足2】
《ジャンク・アーチャー》の除外効果も含めて決定力を底上げしています。
戦闘耐性・破壊耐性持ちでも場からどけることができるので、単なるダメージ量増加以上の意味があります。

【補足3】
「蛮族」「ジャンド」という字面だけから《ジャンク・ウォリアー》を《蛮族の狂宴 Lv5》で出せるような構築にしてあったりします。
《黒白の波動》が使いやすかったりするので回るとそんなに悪くなさそうなのですが、やはりどうにも事故要因なのは否めない。

【裏話】
2窓で対戦をする際、最初何も考えずに相手側で展開をしてターンを渡したところ、綺麗にちょうど5連打を決めた上でライフを0にすることができ、上手くいきすぎでしょう、と一人で爆笑していたことを覚えています。
割とそのへんの計算は適当です。




○あとがき



投稿から1週間程度(追記:「3週間」のミス。「1ヶ月弱」と混同したようです)で1万再生を達成したという、個人的にはかなりの大記録を達成した動画でした。
視聴者層の都合といいますか、季節柄のようなものに過ぎなかったのかもしれませんが、非常にご好評を賜り、ありがたい限りです。
(おまけパートのほうの受けがよかったからかもしれませんが……)


《トランスターン》自体は本当に可能性に満ちたカードであり、この動画内で扱ったもの以外にも無数のパターンがあります。
現在進行形でルートを新たに見つけていたりします。
私見ですが、使う人によって進化のルートがまるで違う印象があります。ここまで個人差が出るカードもそうそう無さそうです。


ちなみに個人的には、2つ3つのルートをこっそりと忍ばせ、《トランスターン》をそっとピン挿しするのが好きだったりします。
物凄く好きだったりします。
最近ではこれとかでしょうか → http://blogs.yahoo.co.jp/sabaki1991/39424715.html


恐らく今後も動画内でちょいちょい現れるであろうカードです。
わざわざ1つの動画テーマに据えるのも今更な話でしたが、たまには主役を張ってもいいのではないかな、というところでした。