悠久フィロソフィー

今ここから 改めますか

「遊戯王ADS 新たなる小ネタ集 その8」解説

ADS動画第8回の解説&補足&裏話です。
 
 
 
 
 
 
↑動画はリンクからどうぞ(要ニコ動アカウント)
 
 
 

○動画概要:制作背景について

 
テーマは《星邪の神喰》でした。
個人的に非常に気に入っているカードであることは今更言うに及ばないかと思われます。長らくこのカードで動画を作りたいと考えていました。
 
 
どうあがいてもコンボ向けのカードでしかないこのカードですが、しかし、コンボ動画として主役を張るのもなかなか難しい存在でした。
というのも、このカードがしていることはあくまでも中間管理でしかない、非常に地味な行為であるためです。
そのため、「いかにして《星邪の神喰》を起動するか」ということよりも、「場・墓地・除外のすべてのゾーンをいかに戦術に取り入れるか」といったような、構築の意識レベルの内容を中心に据えて考えました。
 
 
もちろん「いかにして《星邪の神喰》を起動させるか」といった点も放置しておくわけにはいきませんでした。
その答えとして制作したのが、冒頭1分を費やしたあのオープニングです。
投稿日段階で《星邪の神喰》を起動できるカードがほぼすべて網羅されています。要はこの中にあるカード以外では星邪の神喰を起動しようがないのだから、この中から適当にピックアップして勝手に使ってください、みたいな。
投稿者コメントに書いた「冒頭1分が本編」という言葉の意味はこのあたりにあります。実地的な調査なので、下手にコンボ考えるよりも遥かに有用なデータです。
のちに不足が発見されるわけですが……
 
 
 

○動画概要:内容のポイントについて

 
というわけで、意識したのは「いかに戦術を組み立てるか」、ひいては「どんなデッキ構成になるか」まで。
「《星邪の神喰》を考える」ということは、「デッキ構築を考える」こととほぼイコールであると考えています。
 
 
《星邪の神喰》に関わるカードは多いほうがよいわけであり、墓地を1枚除外できるカード、除外ゾーンに関わるカード、墓地に落として発動するカード、墓地に置いておくことに意味のあるカード、など、その役割をいちいち意識しておくべきかなと。
また《星邪の神喰》の性質上どうしても2種類以上の属性を混ぜ込むことになるので、ほぼ必然的に複数のテーマ・カテゴリが合成されることになります。そのあたりのバランスをとるべく、なるべく1テーマばかりが目立たないようにはしていました。
 
 
 

○解説&裏話

 
「《星邪の神喰》を起動しているカード」をそれぞれ示しつつ、内容について触れていきます。
 
 
 

1:【星邪メガロック ver.2.1】

 
 
星邪起動札:《メガロック・ドラゴン
 
 
【解説】
墓地の岩石族モンスターを任意の数だけ除外して特殊召喚できる《メガロック・ドラゴン》により、レベル7モンスターを場に用意しつつ《星邪の神喰》を使っていきます。
《星邪の神喰》で落としているのは《シャドール・ハウンド》。セットしたばかりの《極星獣タングニョースト》を即座に反転させて効果を発動させています。
《極星獣タングニョースト》効果で特殊召喚した《極星獣グルファクシ》から《パワー・ツール・ドラゴン》をシンクロ召喚。《メタル・シルバー・アーマー》をサーチしたのち《No.74 マジカル・クラウン―ミッシング・ソード》をエクシーズ。
「ミッシングソード+メタルシルバー」という、対象効果を封殺する布陣を目指します。
 
【補足】
以前までは《ADチェンジャー》を墓地に送っていましたが、《シャドール・ハウンド》の登場によって「光属性・岩石族」モンスターを除外してメガロックを出した場合にも《星邪の神喰》からタングニョーストを起こせるようになりました。
《シャドール・ハウンド》で「シャドール」以外のリバース効果モンスターを起こすと効果が発動しないのですが、タングニョーストは「リバースモンスター」ではない「リバース時に発動する効果」持ちモンスターなので、無問題です。
 
【補足2】
もちろん、《ADチェンジャー》も、《星邪の神喰》を起動しつつタングニョーストを反転できるカードであるため、相性は抜群です。
 
【補足3】
メガロック・ドラゴン》の補助のために「先史遺産」カードを使っています。
このカテゴリには《先史遺産技術》や《先史遺産都市バビロン》など、《星邪の神喰》を起動できるカードがあり、岩石族モンスターも多いことから、合わせやすくなっています。
動画では《ゴルゴニック・ガーディアン》を並べることで、より強固な布陣にしています。
 
【補足4】
手札の《ゴルゴニック・ガーゴイル》も、《星邪の神喰》を起動できる岩石族モンスターです。
非常に優秀な効果なので、メガロックのために使うのも惜しかったりすることがままあるくらいなのですが。
 
【参考】
【星邪メガロック】というデッキ自体は私が長らく使っているデッキです。
かなり前のレシピですが、公開済みですので、参考としてリンクを貼っておきます。
最近では《始祖竜ワイアーム》が突破できなくなったのであまり触っていませんが……
 
【参考2】
実際問題、デッキ内にモンスターを増やしたい《星邪の神喰》と、デッキ内に装備魔法を増やしたい《パワー・ツール・ドラゴン》の競合はけっこう難しいところがあります。
以前拝見した動画にて、これを非常に綺麗にクリアされているものがありましたので、ぜひご覧いただければと思います。
 →参考動画1【星雲七鎧】: http://www.nicovideo.jp/watch/sm24538649
 
【裏話】
《星邪の神喰》にハマるきっかけにもなったこのデッキは何を差し置いても最初に持ってこようと決めていました。
が、手持ちの構築ではまるで華が無いというか、どうしても地味な動き方にしかならず。
動画のトップバッターを張るのにふさわしいと思える程度にはブラッシュアップすることとなりました。
 
 
 

2:【星邪ZSBF】

 
星邪起動札:《BF-陽炎のカーム》《イージーチューニング》
 
 
【解説】
墓地からシンクロモンスターを蘇生する効果を持つ《BF-陽炎のカーム》で、《星邪の神喰》を起動させることができます。
蘇生しているのは《月華竜 ブラック・ローズ》で、特殊召喚成功時の効果で相手モンスター1体をバウンス。
さらに《トゥルース・リィンフォース》から《ZS-幻影賢者》を合わせて出すことによって、《BF-陽炎のカーム》のデメリットによって除外されるシンクロモンスターを場に戻しつつ、相手モンスターをさらに除外していきます。
 
【補足】
このコンボを考えた当時は《月華竜 ブラック・ローズ》くらいしか特殊召喚させる意味のあるシンクロモンスターがいなかったのですが、現在のプールではバーン+弱体化効果を兼ね備える《BF-星影のノートゥング》が出ているので、こちらもかなり有用です。
特に《BF-陽炎のカーム》ともども同じ「BF」カテゴリであるため、相性は非常に良いかと思われます。
 
【補足2】
巻き戻しが発生しているので、《ZS-幻影賢者》は《超電磁タートル》で守っています。
カームを使っているので《ネクロ・ガードナー》が落とせないのが惜しいところですが、それまでのデュエルの中で自然に落としておくこともできるカードなので、そのあたりはプレイ次第かなと。
もしくは《トゥルース・リィンフォース》をエンドステップに発動するとよいのでしょうか。
 
【補足3】
返しのターンで発動している《イージーチューニング》は、《月華竜 ブラック・ローズ》の弱点の一つである打点不足を解消しつつ《星邪の神喰》を発動できる優秀なカードなのですが、ダメージステップに発動してしまうと《星邪の神喰》が使えなくなってしまうので、注意が必要です。
ごくまれにダメージステップ中の墓地除外で《星邪の神喰》を使っている動画などを見かけることがあるのですが、これは発動しません。
 
【補足4】
ちなみに、動画内で《イージーチューニング》発動のために除外している《BF-流離いのコガラシ》は、最高級の打点を持つチューナーでありながらこれもまた「BF」モンスターであることが見逃せません。
《ぴよコッコ》あたりで出していけるとよさげかなと。
昔自分が公開した中ににそのようなレシピがあったので、参考までに。
 
【裏話】
相手モンスター2体を除去できる流れなのですが、カームの制約上自分の場にモンスターを残せないので、コンボに入る前にやられてしまう可能性もあるのが怖いところです。
相手にある程度回してもらわなければ真価が発揮できないタイプのコンボは、どうにも考えるのが苦手なのかもしれないなと、最近気付きつつあります。
 
 
 

3:【星邪ゼンマイクラウド】

 
星邪起動札:《雲魔物―ストーム・ドラゴン》(《ADチェンジャー》)
 
 
【解説】
《魔界発現世行きデスガイド》効果で《雲魔物―ポイズン・クラウド》を特殊召喚し、ランク3エクシーズ。効果使用後に墓地に行くポイズン・クラウドを除外して《雲魔物―ストーム・ドラゴン》を特殊召喚する際に《星邪の神喰》が使えます。
《星邪の神喰》からは、《BF-精鋭のゼピュロス》など、特殊召喚できるレベル4モンスターを出していくことで、さらなる展開に繋げていきます。
 
【補足】
出しているランク3モンスターは当時復帰したばかりだった《発条空母ゼンマイティ》。即座にORUを外しつつ展開することができます。
《No.69 紋章神 コート・オブ・アームズ》で効果をコピーする意義があるほか、《ADチェンジャー》を墓地に送ることができるので、《発条機甲ゼンマイスター》効果で裏守備にして反転することで再度効果を使うことができます。
 
【補足2】
ゼピュロスのほか、《ライトロード・ビースト ウォルフ》《リバイバル・ゴーレム》などでも可能です。
このあたりの面々は《星邪の神喰》を展開札と読み替えることができるので、便利な存在になっています。
 
【補足3】
《魔界発現世行きデスガイド》から呼び出すことができ、かつ手札に引いてしまったカードをデッキに戻すことで《星邪の神喰》対象にできる《エッジインプ・シザー》はかなり便利な存在です。
ランク3、ランク4で埋めていくデッキになっているので、こういったモンスターの役割は大きくなっていきます。
 
【補足4】
《雲魔物―ストーム・クラウド》を単にss可能&星邪起動可能なカードとしてしか見ていませんが、1ターンに1度カウンターを溜められる点を利用することも考えられます。
《雲魔物―タービュランス》などを用いればより展開にも幅が出るかも。
 
【裏話】
要するには「ポイズンクラウドめっちゃ便利だよ!」ということが言いたかったのですが、あまり主張できずに終わってしまった感じです。
最近では《バブル・ブリンガー》とも相性が良いなあと思っていたりします。
 
 
 

4:【星邪の素早い忍者】

 
星邪起動札:《赤竜の忍者》
 
 
【解説】
召喚・特殊召喚成功時に墓地の「忍法」または「忍者」を除外することで伏せ除去を行うことができう《赤竜の忍者》で《星邪の神喰》を起動できます。
《星邪の神喰》から《素早いアンコウ》を落として魚族モンスターを展開することで、鳥獣族モンスターと魚族モンスターが揃い、《霊水鳥シレーヌ・オルカ》を出す条件が整います。
 
【補足】
《始祖の守護者ティラス》を出しているのは、《霊水鳥シレーヌ・オルカ》の効果によって「水属性以外の効果モンスターの効果が発動できない」状態になるため、エンドフェイズに素材を取り除く効果を1ターン免れることができるためです。
バトルフェイズ終了時の除去効果も1ターン使えなくなってしまいますが、強力な耐性を1ターン引き延ばすことができるので、シレーヌオルカを発動した際に使うランク5のエクシーズモンスターとしては有用な選択肢の1つです。
打点的には《No.19 フリーザードン》を経由して《FA-クリスタル・ゼロ・ランサー》で良さそうではありますが。
 
【補足2】
手札の《ヴェルズ・サラマンドラ》も《星邪の神喰》を起動できるモンスターです。
竜族なので《忍法 超変化の術》で特殊召喚することができます。
 
【補足3】
動画には見えていませんが、「忍者」モンスターの中では他に、《機甲忍者アクア》が《星邪の神喰》の条件を自力で満たすことができます。
ぎりぎり《忍法 変化の術》で《赤竜の忍者》を呼び出せるので、コンボの上では問題なさそうです。
 
【裏話】
《霊水鳥シレーヌ・オルカ》はなかなか好きなカードなのですが、いかんせん出すことそれ自体が目的になってしまうというか、どうしても出した後の動きの柔軟性が低くなってしまうのがパフォーマンス的にイマイチなところ。
先の話になりますが、「小ネタ集」第10回で、シレーヌのデメリットを逆手にとりつつシンクロ展開をするコンボが1つあり、なかなか悪くないように思っていたりするのですが、やはりどうしても地味になってしまうのでしょうか。
 
 
 

5:【星邪真紅紋章】

 
星邪起動札:《カーボネドン》《紋章獣ツインヘッド・イーグル》
 
 
【解説】
《カーボネドン》から出せる《真紅眼の黒竜》と《紋章獣レオ》を並べることで、《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》を融合召喚できます。
また、【紋章獣】のランク4に特化した性格から、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を並べることができ、その打点増強効果にターン制限が無いため《紋章獣ツインヘッド・イーグル》で複数回の発動を見込めます。
 
【補足】
《紋章獣レオ》の攻撃力が高いため、《ビーストアイズ・ペンデュラム・ドラゴン》で大きなダメージを見込めます。
《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》による攻撃力半減と組み合わせることで、一発の威力はかなり高めになり、密かにシナジーしている動きです。
 
【補足2】
「紋章獣」カテゴリでは他に、《紋章獣アバコーンウェイ》《紋章獣ユニコーン》が《星邪の神喰》を起動できるモンスターです。
また、「レッドアイズ」カテゴリで見ると、《真紅眼の飛竜》が、《星邪の神喰》を起動させることができます。
 
【補足3】
手札の《エビルナイト・ドラゴン》は、《真紅眼の黒竜》と同じく《カーボネドン》から出せる「闇属性・ドラゴン族」モンスターとして投入しています。単体としての戦力は弱めなので、実はそこまで必要でもないのかも。
レベル7ならば《嵐征竜―テンペスト》とランク7が作れる、ということは大事ではあります。
 
【補足4】
ここでも《BF-精鋭のゼピュロス》を使っています。
「紋章獣」に鳥獣族モンスターが含まれている点が大きいのですが、ゼピュロスのセルフバウンス要求は《おろかな埋葬》と比較した際に《星邪の神喰》が持っている大きなアドバンテージとして差別化を強調したい点ではあります。
永続魔法としての強み、使い捨てでなく場に残ることの意味を考えると、ゼピュロスのようなカードは非常に使い勝手が良く、意義を主張するためにありがたい存在でもあります。
 
【参考】
「星邪を使いつつ」「紋章獣で」「ビーストアイズを出す」という3要素を網羅したデッキでより参考になる動きをされている動画が上げられていましたので、こちらもぜひ。
 →参考動画2【野獣の紋章】: http://www.nicovideo.jp/watch/sm24923272
 
【裏話】
「ビーストアイズ+リベリオン」という、アニメ的に非常にアツい構図を目指しました。
非常に画面映えするのでラストに持ってきてもよかったくらいだったのですが、8000削りきれていない始末だったので、やむなく中盤に配置するに至りました。
 
 
 

6:【星邪銀河レプティレス】

 
星邪起動札:《光子竜降臨》
 
 
【解説】
墓地からモンスターを除外して《光子竜の聖騎士》を儀式召喚できる《光子竜降臨》の効果に着目し、これによって《星邪の神喰》を起動していく動きです。
《星邪の神喰》から《トリック・デーモン》を落とすことで《デーモンとの駆け引き》をサーチ、さらに《光子竜降臨》で除外した《エクリプス・ワイバーン》の効果で《Sin スターダスト・ドラゴン》を回収。この2枚で《バーサーク・デッド・ドラゴン》を呼び出す条件を揃えます。
《光子竜の聖騎士》効果で《銀河眼の光子竜》を特殊召喚し、除外効果を使って《ゼロ・フォース》発動。攻撃力0になった相手モンスター陣に《バーサーク・デッド・ドラゴン》の全体攻撃を叩き込みます。
 
【補足】
《光子竜降臨》は、「発動時に自身を除外」→「解決時にモンスターを除外」という動きをとり、1つのタイミングで除外しているカードが1枚のみであるため、《星邪の神喰》の条件を満たすことができます。
一見すると同時に2枚以上除外しているように見えますが、タイミングが異なれば《星邪の神喰》をひっかけることが可能です。
ちなみに、「《The アトモスフィア》でトークン2体と墓地1体を除外した場合」には《星邪の神喰》を発動できない、という裁定を以前にいただいています。
 
【補足2】
フィールド魔法が無い状態で《Sin スターダスト・ドラゴン》を出すことで、《デーモンとの駆け引き》の条件を満たしていきます。
相手にフィールド魔法を使われてしまうと成立しなくなってしまう点には注意。自爆特攻でなんとかなるといえばなんとかなりますが……
 
【補足3】
動画内では手札コストに過ぎませんが、《レプティレス・スポーン》もまた、《星邪の神喰》を発動するためのカードとなります。
「レプティレス」というテーマ自体、《ゼロ・フォース》とそこそこ相性が良いのでは、というところです。《レプティレス・ナージャ》が《バーサーク・デッド・ドラゴン》《トリック・デーモン》ともども《悪夢再び》に対応していたりとか。
 
【裏話】
リプレイ撮影時、誤って相手側でフィールド魔法を発動してしまい、Sinスタダが自壊せずに残ってしまって一人で爆笑してました。
今後は是非とも注意したいところです。
 
 
 

7:【星邪白黒マシンシャドール】

 
星邪起動札:《マシンナーズ・メガフォーム》
 
 
【解説】
「自身が墓地に存在し」「《マシンナーズ・フォートレス》が場から墓地へ送られた時」「そのフォートレスを除外」して自己再生できる《マシンナーズ・メガフォーム》の蘇生効果が、《星邪の神喰》のトリガーにもなっています。
攻撃後の《マシンナーズ・フォートレス》を踏み台にしてさらに追撃を行うために、《神の写し身との接触》から《エルシャドール・シェキナーガ》を出しています。
 
【補足】
【白黒シャドール】とも呼ばれ、【シャドール】に無理無く投入できる《暗黒竜 コラプサーペント》《輝白竜 ワイバースター》のコンビが、もともと《星邪の神喰》と相性の良いカードであり、本来はそれらを活かすデッキでもあります。
一方で《エルシャドール・ミドラーシュ》《エルシャドール・ネフィリム》の規制以降、「光」「闇」以外のモンスターを取り入れる意義も出てきているのではという見方もできます。
その意味で《マシンナーズ・フォートレス》は非常に単体性能が高いため、一考の意味はあるかなと。
本来【シャドール】自体相当《星邪の神喰》を使いやすいテーマであると思っています。
 
【補足2】
《マシンナーズ・フォートレス》+《マシンナーズ・メガフォーム》+《エルシャドール・シェキナーガ》=2500+2600+2600=7700ダメージ。
《星邪の神喰》で《ヴォルカニック・バックショット》を落としていれば8000を越えます。
《エルシャドール・エグリスタ》の存在もあり、炎属性寄りに考えてみても面白そうかも。
 
【裏話】
元々は《マシンナーズ・メガフォーム》の情報が来た段階で思い付いたコンボでした。
実際組んでみると【シャドール】要素が優秀すぎてそれだけで勝ててしまったりもするのがなんとも口惜しいところ。
 
 
 

8:【星邪10変化ファントム】

 
星邪起動札:《ヘルウェイ・パトロール》(《ファントム・オブ・カオス》)
 
 
【解説】
《星邪の神喰》を張った状態で《ヘルウェイ・パトロール》を使って《ファントム・オブ・カオス》を出すと、デッキ内に存在する闇属性以外のあらゆるモンスターをコピーできる、ということを活かしたコンボです。
動画内では《アームド・ドラゴンLv7》をコピーすることで《アームド・ドラゴンLv10》を出していますが、他にも様々に利用方法が考えられます。
 
【補足】
《アームド・ドラゴンLv10》は《ドラゴン・目覚めの旋律》でサーチすることができます。
《神縛りの塚》はほとんどオマケですが、狙いの派手さを高めてくれます。アームドドラゴン系統で倒せないセットモンスターを殴る意味も付与できるかなと。
 
【補足2】
レベルアップ系統のほか、融合に使っても便利そうです。
E・HERO プリズマー》でやれ、という感じになりそうではありますが。
 
【補足3】
《ファントム・オブ・カオス》自体、《星邪の神喰》を起動できるカードです。
この場合は、コピーした先とデッキから落とす先とでいかにシナジーさせていくかという発想になりそう。
 
【裏話】
「10変化」って「10通りに変化する」っていう意味に見せかけて「レベル10に変化する」って意味かーい。
と見せかけて本当に10通りの変化先を用意しておく、みたいなデッキを考えて組んだと思うのですが、この記事を書くにあたってレシピを見直してみたら大概意味不明でした。
解説は早めに書くべきですね……
 
【裏話2】
恒例の「スキマ時間を埋めるために急造された」小ネタ。
やはりというかなかなか面白い仕上がりになるのは一体どういうことなのやら。
 
 
 

9:【星邪極星ローズマック】

 
星邪起動札:《ブラック・ローズ・ドラゴン》(《ADチェンジャー》)
 
 
【解説】
《極星獣タングニョースト》を使用して《ブラック・ローズ・ドラゴン》をシンクロ、墓地の植物族を除外して発動する効果で送り付けた《トーチ・ゴーレム》の打点を0にしつつ《星邪の神喰》を起動します。
その後《シンクロキャンセル》で《極星獣タングニョースト》の効果を再利用し、《極星獣グルファクシ》×2+トーチトークン×2で《No.33 先史遺産―超兵器マシュ=マック》をエクシーズ。
攻撃力を下げつつ攻撃表示に変更させた《トーチ・ゴーレム》を参照してワンショットを狙います。全て通れば8400ダメージ。
 
【補足】
手札の《星屑のきらめき》も《星邪の神喰》を起動できる可能性があるカードです。
《ブラック・ローズ・ドラゴン》の場合、レベル7モンスター1体を除外した場合でなければ《星邪の神喰》が起動できないのでやや厳しいところもありますが。
このカードを使う場合は《波動竜 フォノン・ドラゴン》が便利です。
 
【補足2】
ここでも《ADチェンジャー》が便利に働きます。
《極星獣タングニョースト》は、《ADチェンジャー》の効果の受け手としても、《ブラック・ローズ・ドラゴン》の素材としても有用です。
最初の【星邪メガロック】もそうでしたが、《星邪の神喰》と「極星」カードの相性の良さはこのあたりにあります。また《極神皇トール》も《星邪の神喰》起動カードだったり。
 
【裏話】
《ブラック・ローズ・ドラゴン》の、ぶっぱ効果ではないほうの効果、を活かしたいという一心からこのようなルートになりました。
実際、通ればかなり強力な効果であると思います。リアルで使ったことありませんが(
 
 
 

10:【星邪黒光りヌート】

 
星邪起動札:《黒光りするG》(《マドルチェ・ホーットケーキ》)
 
 
【解説】
以下の3つの流れを同時に行っています。
 
・《ギブ&テイク》+《黒光りするG》+《星邪の神喰》
送り付けたシンクロモンスターを即座に破壊し、墓地肥やしに繋げます。
 
・《ギブ&テイク》+《聖刻龍―ドラゴンヌート》
ヌートのレベルを上昇させると同時に、被対象選択時効果も発動させ、展開していきます。
 
・《ギブ&テイク》+《黒光りするG》+《魔界闘士バルムンク
墓地からレベル4以下のモンスターを蘇生させ、アドバンテージの損失を抑えます。
 
【補足】
《聖刻龍―ドラゴンヌート》から出しているのは《ギャラクシーサーペント》。レベルの上がったヌート自身と合わせることで《トライデント・ドラギオン》を目指します。
《ギブ&テイク》によるレベル変動を考慮しない場合は《ラブラドライドラゴン》でレベル10シンクロが作れます。
 
【補足2】
《魔界闘士バルムンク》からは《マドルチェ・ホーットケーキ》を蘇生しています。前回「その7」でも多様した通り、《星邪の神喰》との相性も抜群なモンスターです。
普通に使っていると墓地に落ちにくいので、それこそレベル1チューナーと合わせて《魔界闘士バルムンク》の素材にしてしまうのが一番効率がよかったり。
効果で除外したモンスターをそのまま《虚空海竜リヴァイエール》で帰還させられる動きが強力ですが、「マドルチェ」モンスターを必然的に数枚入れることになるため、デッキバランスの調整が難しくなるカードです。
 
【補足3】
《トライデント・ドラギオン》の効果で《魔界闘士バルムンク》を破壊することで、攻撃回数を増やしつつさらに墓地からモンスターを追加しています。
また、《星邪の神喰》が形の残る永続魔法であることがここでも活きてきます。
 
【補足4】
動画では《星邪の神喰》で《シャドール・ドラゴン》を落として単なる魔法罠除去に使っていますが、この部分を《ADチェンジャー》などに変更して《聖刻龍―ドラゴンヌート》を対象に取ればさらなる展開も望めました。
ドラギオンの複数回攻撃が通る時点でとっくにオーバーキルだったので、省略しています。
 
【裏話】
もともとは別の案として《聖刻龍―ドラゴンヌート》を1ターン中に何度も対象に取ることで展開する、というようなネタを考えていたのですが、どうにも消費枚数とリターンが釣り合わないように思えたのでボツにしていました。
このネタはただ《黒光りするG》を能動的に使うことだけから着想を得ていますが、結果としてヌート効果を活かす動きができたのは良かったなあと。
 
 
 

11:【星邪青眼魔導FL】

 
星邪起動札:《ネクロの魔導書》
 
 
【解説】
以下のコンボを組み合わせています。
 
・《ネクロの魔導書》+《星邪の神喰》
展開しつつ墓地肥やしを行います。
動画内では次の一手のために必要な《レベル・スティーラー》を調達しています。
 
・《ネクロの魔導書》+《青き眼の乙女》+《レベル・スティーラー》
《ネクロの魔導書》によってレベルを5以上に引き上げつつ《青き眼の乙女》を特殊召喚。これを《レベル・スティーラー》の対象にすることで《青眼の白龍》を呼び込みます。
《レベル・スティーラー》は対象を取る効果です。
動画では《パワー・ツール・ドラゴン》をシンクロすることで《D・D・R》をサーチし、さらなる展開に繋げています。
 
・《甲虫装機 エクサビートル》+《フォーチュンレディ・ライティー
エクサビートル効果でライティーを装備し墓地へ送ることで「効果で」「場から墓地へ」送る条件を満たします。
エクサ効果+《フォーチュンレディ・ファイリー》ssから、2枚除去+バーンへと向かいます。
 
・《迅雷の騎士ガイアドラグーン》+《ダイガスタ・フェニクス》
ガイアドラグーンはエクサビートルから進化させて出し、フェニクスは《魔導書士 バテル》と《フォーチュンレディ・ファイリー》がレベル2であることを活かして出します。
 
【補足】
手札の《異次元海溝》は、墓地の《フォーチュンレディ・ウォーテリー》を除外することで、《星邪の神喰》を起動しつつウォーテリーの特殊召喚を狙います。
同じく魔法使い族である《シャドール・ドラゴン》を墓地に落とすことで即座に効果起動まで持って行くことができます。
 
【補足2】
「フォーチュンレディ」絡みでは、墓地を1枚除外しつつライティーを破壊できる《死霊の巣》が、《星邪の神喰》と噛み合う意味でも便利です。
《死霊の巣》を使うと《フューチャー・ヴィジョン》に頼らずに済むため、《魔導書院ラメイソン》を張る余裕が生まれるのが特徴。
 
【参考】
「エクサビートル」+「ライティー」コンボはめそさんが過去に動画で披露されていたので、こちらもぜひ。
 →参考動画3「遊戯王ADS コンボ動画集②」: http://www.nicovideo.jp/watch/sm19496635 
 
【裏話】
元々は《青き眼の乙女》のレベルを引き上げて《レベル・スティーラー》の対象に取ることがメインだったのですが、相性の良いカードを集めてみると意外と《星邪の神喰》に寄せることができました。
見るところだけ見ると【青眼魔導】ぶっている感じなのがなんとも可笑しなものです。
 
 
 

12:【星邪カイザークレーン】

 
星邪起動札:《ガガガカイザー》(《スポーア》《薔薇の刻印》)
 
 
【解説】
《クレーンクレーン》で《ガガガカイザー》を釣り上げると、コストとして墓地を除外しつつレベルは変わらず3のまま、という状態になり、ランク3の用意をしながら《星邪の神喰》を起動できます。
《星邪の神喰》から《ダンディライオン》を落とし、トークンを生成、《クレーンクレーン》+《ガガガカイザー》で《メリアスの木霊》をエクシーズしてその《ダンディライオン》を蘇生。
《超栄養太陽》から《ローンファイア・ブロッサム》を呼び出して、あとはそのままごちゃごちゃと展開します。
 
【補足】
その後使用している《スポーア》《薔薇の刻印》も、《星邪の神喰》対応カードです。
特に《薔薇の刻印》は、モンスター中心になりがちな《星邪の神喰》デッキにおいてはカバーしきれない部分の除去を行うことができる重要な要素であるように最近は感じています。
なお、植物関係では、最近では《薔薇恋人》などが強力です。
 
【補足2】
準備の必要性があるだけはあってかなり展開の自由度が高いです。
着地点が相当色々考えられるので、その場その場で必要な選択ができるように考えていくべきかもしれません。
《ナチュルの神星樹》を利用したりするとパターンが倍くらいに増えそうな気がしています。
 
【補足3】
《超栄養太陽》が残ってしまっているので《スクラップ・ドラゴン》の弾に変換しています。
《星邪の神喰》を弾にすることもできるのは、今回何度か強調している特徴です。
 
【裏話】
最初に考えた時は「トリシューラ+牙王」が最終盤面になる予定だったのですが、《メリアスの木霊》の条件を勘違いしており《ローンファイア・ブロッサム》×2でエクシーズしようとしていたため、実現しませんでした。
結局「手札:クレーン、星邪、太陽/墓地:カイザー、「地属性以外・☆3以外」モンスター」の準備から「スクラップドラゴン、パワーツールドラゴン、リヴァイエール、相手モンスター1体奪取、相手カード1枚破壊」というルートに落ち着きましたが、できることが多すぎてこれが正解とはとても言えません。
発想の大元は《クレーンクレーン》+《ガガガカイザー》+《星邪の神喰》なので、ここを離れすぎないようにはしたいところでした。
 
 
 

13:【星邪シルバーサクリファイス

 
星邪起動札:《儀式魔人デモリッシャー》
 
 
【解説】
「儀式魔人」モンスターの、墓地から儀式リリースに使うことができる効果を利用して《星邪の神喰》を発動する流れです。
《星邪の神喰》からは《ヴァイロン・キューブ》を墓地に送り、《ブラック・ガーデン》から蘇生してシンクロ展開に繋げ、《メタルシルバー・アーマー》や《光学迷彩アーマー》のサーチに利用しています。
 
【補足】
儀式召喚しているモンスターは《サクリファイス》。「儀式魔人」1体でリリースが足りるため、《星邪の神喰》の効果を起動できる低レベル儀式モンスターです。
特に性能が高いモンスターなのでメインに据えてみました。
《ブラック・ガーデン》の攻撃力半減効果を受けないのもポイント。
 
【補足2】
ややわかりにくいですが、《儀式魔人デモリッシャー》+《メタルシルバー・アーマー》のコンボで、「対象に取る」行為全般を行えなくしています。
個人的にあまり好きではない《儀式魔人リリーサー》を差し置いてデモリッシャーを使う明確な意味が見出せたのはひとつ良かったかなと。
 
【補足3】
《ヴァイロン・キューブ》は光属性シンクロに使わなければサーチ効果が使えないので、《月華竜 ブラック・ローズ》《虹光の宣告者》を出しています。
どちらも盤面をより強固にすることができるモンスターであり、「デモリッシャーサクリファイス+アーマー」の布陣を補強してくれます。
特に《虹光の宣告者》は、儀式中心のデッキであることからより強く使うことができます。
 
【裏話】
動画の最初と最後が《メタルシルバー・アーマー》+「対象封殺」のコンボで挟まれる形になりました。
ある意味では狙い通りなのですが、このデッキが他のネタと違って個人的に一線を画していることも、トリに据えられた要因だったりします。
前回と合わせ、「最初と最後に何かしらの共通性を持たせる」意識が出てきたことが伺えます。
 
【裏話2】
アップロードしてしばらくしてから気付いたのですが、この布陣、《No.39 希望皇ホープ》ではなく《励騎士 ヴェルズビュート》を出されていたら簡単に崩壊していました。
持っていないカードはやっぱり頭に浮かんできませんね……
 
 
 

○あとがき

 
というわけで、《星邪の神喰》動画の解説でした。
繰り返しになりますが、《星邪の神喰》自体は強烈にアドバンテージを作り出すカードというわけではありません。どちらかといえば複数ターンに跨って何度も繰り返し使用することで意味を強めていくカードです。
構築に非常に根深く関わってくるカードですが、それだけに、デュエル以前にデッキを触る楽しみをもたらしてくれる存在でもあると思っています。
 
 
ちなみに、この動画自体は10月にあったオフ会に向けて作ったものでした。
主催のめそさんが出発される前に見ていただけるとよいなと、比較的最後は急ピッチで臨んでいた覚えがあります。
 
 
メモを遡ると、考え付いた順番としては、
マシンシャドール→ZSBF→サクリファイス→青眼魔導→ゼンマイ→忍者→紋章→黒光りヌート→メガロック→ブラックローズ→クレーン→光子竜→ファンカス
だったようです。
メガフォームのみNECH直後に考え付いていましたが、それ以外は9月中旬ごろから考えていたようでした。
 
 
オープニングの制作時間は5時間くらいでした。だいたい夜中1時~朝6時までかかった記憶があります。
ちなみにファンカスを思い付いたのがその1時間前だったようです。余裕無ッ。
 
 
後の動画中でも話題にしていますが、このオープニングには何枚か抜け落ちがありました。
現在進行形で発見が進んでいるので、もし「このカード入っていませんよ」とお気づきになった方がいらっしゃいましたら、一声おかけいただけますと幸いです。
今後ブログか動画かどこかで、2014年10月10日以降にリリースされたカードも含めて完全版を提出できるとよいなあと、思っていたりいなかったり。
 
 
ともかくも、今回は以上となります。
自分の好きなカードで動画を作って、自分で解説をすると、いつもに増してなかなか楽しいものなのだなあと思いました。
好きなものについて語れるというのは幸いなことですね。