悠久フィロソフィー

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無差別破壊

考察対象:無差別破壊


無差別破壊 永続罠
自分のスタンバイフェイズ毎にサイコロを1度だけ振る。出た目のレベルの表側表示モンスターを全て破壊する(出た目が6の場合は6以上のレベルのモンスターも含む)。


永続的なモンスター破壊カード。
サイコロを使用するギャンブルカードの一種。

無差別という名にふさわしく、有無を言わさぬランダムな破壊を行うカード。
対象を取らないどころか条件に合うモンスターは全破壊であるため、操作性が絶望的。
自分の手でできることはせいぜいサイコロを振ることである。

効果を受けるのは表側表示モンスターだけなので、裏側守備表示モンスターには無効。
自分のモンスターを巻き込みたくないばあいは守備的陣営を敷くことになる。
サイクル・リバースを使うのも一つの手。
逆に、そういった戦法をとってくる相手にはほぼ意味がないといえる。

『聖なる輝き』を発動しておけば、全てのモンスターを破壊候補にすることが可能。
無論自分にも降りかかりうる危険性だが。

『弾圧される民』などが『伝説の都 アトランティス』下でこのカードの効果を確実に受けない、と思うこともできなくはない。
しかし残念ながら遊戯王の世界に『レベル0』は存在しない。
レベル1のモンスターは、そもそもレベルを下げることができない。

皆既日食の書』でもあれば破壊を免れることはできそうだが、このカードの効果の発動はチェーンに乗らないため、そう易々とはいかない。
本気で破壊を回避したいのならばドローフェイズに裏側にする必要がある。

これと同じ理屈で、サイコロを振った時に『レベル・リチューナー』を撃って回避、ということもできない。
チェーンブロックを作らないので、注意。
先の理屈でレベルが0以下になることもないということもある。

ただし、自分フィールド上に同じレベルのモンスターばかり並んでいた場合は『レベル・リチューナー』をドローフェイズに使うことで全滅の可能性を潰すことができる。
もっとも、破壊される確率は増えることになるが。

色々と考えてみたはものの、そもそも狙ったレベルを破壊できる確率はさほど高くもない。
どの目を出すにしても確率は1/6である。
対策を講じるよりも、出目が悪くないことを祈る程度でいいのかもしれない。

サイコロの目とレベルを照らし合わせ破壊するという点で『ルーレットボマー』に類似する。
あちらは表側表示でなければ効果が使えず破壊できるモンスターも1体だけだが、サイコロの出目選択が可能で、破壊自体はより容易なものになっている。
壁になり、自軍を巻き込まないことも考えれば、性能はあちらのほうが上といえる。

また、スタンバイフェイズに効果発揮、サイコロに関連してモンスター破壊、永続罠、という点では『ニードル・ウォール』に共通する。
これも全破壊はできないが自分モンスターに影響がなく、またハズレ目にリトライの可能性もあるため安定性が高めとなっている。
考えようによっては上位互換なのかもしれない。

派手さを求め、ギャンブルのスリルを味わいたい時にこのカードを挿せばいい。
ちなみに私はそういう理由でギャンブルデッキに入れました。

無差別破壊。
字面だけ見ているととんでもなく強そうな効果をもっていそうに聞こえる。
とかくかっこいいのだが中身の及ばなさが否めない。

イラストでは、一つの都市が廃墟になっている。
無差別攻撃を受けて破壊されたということか。
ルナティック・ムーンという小説のスラムをどことなく思い出すのは私だけか。
見ようによっては『5D's』のサテライトのような雰囲気もある。
基本的に、廃墟の街というのは似たようなものなのだろう。

無差別破壊というと戦争時における戦法名を考えやすい。
ということで、『マシンナーズ』や『リアクター』などの軍隊デッキを組む場合はこのカードの採用を考えても面白いかもしれない。