悠久フィロソフィー

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我が身を盾に

考察対象:我が身を盾に

初の速攻魔法考察。
ちなみに私は『速攻魔法』というカテゴライズが結構好き。
昔は数が少なかったのもいい思い出。

相手の使うモンスター破壊効果を妨害するカード。
我が身を盾に、というネーミングの通り、プレイヤーの身(=ライフポイント)を挺して自分の相棒を守る、ということ。
1500ライフは結構大きめに見えるながらも、中々に強力。

何が利点かというと、無効にして『破壊する』こと。
例えば相手『雷帝ザボルグ』の召喚を打ち消したり、『ダーク・アームド・ドラゴン』の効果を無効にしたりするわけだけれど、それだけでなくそのモンスターも破壊すること、これが意外に大きい。

主なターゲットとしては、採用率の高い『地砕き』や『ライトニング・ボルテックス』といった除去魔法、『裁きの龍』『剣闘獣ガイザレス』などテーマデッキの切り札的存在、『聖なるバリア―ミラーフォース』とか『激流葬』、『死のデッキ破壊ウィルス』のような制限クラスの罠が挙げられる。罠に対して手札から即座に対応できるという即効性では、『デストラクション・ジャマー』を上回っているといえる。
また、上記の通り『雷帝ザボルグ』『ダーク・アームド・ドラゴン』も粉砕可能。
ただし、ザボルグ以外の帝には使えない(『氷帝メビウス』『炎帝テスタロス』はモンスターを破壊しないし『地帝グランマーグ』『光帝クライス』はモンスターだけが破壊対象となりえない。『風帝ライザー』と『邪帝ガイウス』は破壊してこない)ことに注意。

我が身を盾に!
とか言いつつ、上記のモンスター共を逆に破壊してしまうというのはどうだろう。
もっと言ってしまうと、こちらのモンスター効果で相手モンスターを破壊しようとしたところに使われた相手の『我が身を盾に』に対して自分の『我が身を盾に』を使うことも可能。そこに相手が『我が身を盾に』で妨害してきたのでこちらも『我が身を盾に』で無効にしようとしたところを相手がまた『我が身を盾に』で応戦してきたのでこちらもやむなく最後の『我が身を盾に』を使って……
もはや誰の身を何の盾にしているのかまるで分からない構図。

1500ポイントのコストは一応『魔力倹約術』で帳消しにすることができる。
『魔力倹約術』でネタデッキを作ろうと思えば、このカードも採用圏。

すでに述べたように『邪帝ガイウス』には無意味だが、『抹殺の使徒』や『奈落の落とし穴』に対しては発動することができる。
これらは『破壊』→『除外』と動くが、ガイウスはいきなり『除外』に入るため。
モンスターを破壊するか否か、だけが焦点になるということ。
また『次元幽閉』に対しても無効となる。

当然ながら、自分の場にモンスターがいなければ(基本的には)発動しない。
よって押しているときなら戦力となるが、押されていると引いたそばから腐ってしまう。また戦闘破壊で攻めてくるビートダウン系統のデッキにもあまり効かない。
伏せておいたこのカードが、結局使われずに終わることもある。

ならず者傭兵部隊』や『深淵の暗殺者』を苦手とする『お触れホルス』には採用されることが多い。
『レインボー・ヴェール』とはどっこいか。

イラストでは『切り込み隊長』がその身を盾にして『ガガギゴ』を守っている。
目を見開き、歯を食いしばり、なかなかに荘厳な表情が見受けられる。
……原作、マリクVS孔雀舞戦のラストを思い浮かべるのは私だけだろうか。