悠久フィロソフィー

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【遊戯王】2013年9月 制限改訂 前

丸2日をただの日記に消費してしまいました。
たまには普通の遊戯王考察でも書かないとなあという謎の使命感に駆られています(レポートの山を海に捨てながら
 
 
今回の改訂は私にしては珍しく3回も(実質2回ですが)考察を行い、ろくに環境に踏み込んでもいないくせに無い頭だけは絞っていたように思えます。
それだけに、実際の改訂に対してもいろいろと思うところがでてきます。反動といいますか。
 
 
 
○禁止 
・炎征竜-バーナー
・水征竜-ストリーム
・地征竜-リアクタン
・風征竜-ライトニング
・魔導書の神判
 
○制限
・A・ジェネクス・バードマン
・ゼンマイシャーク
・No.11 ビッグ・アイ
氷結界の龍 トリシューラ
・水精鱗-ディニクアビス
・立炎星-トウケイ
・超再生能力
・霞の谷の神風
・アビスフィアー
 
○準制限
・カオス・ソーサラー
・剣闘獣ベストロウリィ
・N・グラン・モール
冥府の使者ゴーズ
・炎舞-「天キ」
・黒い旋風
 
○制限解除
・ゼンマイマジシャン
月読命
・E-エマージェンシーコール
高等儀式術
・強欲で謙虚な壺
・スケープ・ゴート
・名推理
・聖なるバリア-ミラーフォース-
 
 
 
それでもわたしが「ふざけんな」って言わないのは、あらかじめ、みんなを赦してるから―。
                                              (西島大介『アトモスフィア』)
 
 
前回も同じセリフ引用した気がします。
 
 
まずは1枚ずつ見ていきたいと思います。
 
 


 
○新禁止
 
 
・《魔導書の神判》
 
正直言って意外でした。
このカードのスペック自体はもちろん相当なものです。禁止と見る向きもかなり強かったように思われます。禁止指定されてもおかしくはなかったでしょう。
 
私が意外に思っているのは他の【魔導】パーツに一切の制限がかかっていないことです。これはすなわち、【魔導】における強さがいかにこのカード1枚に拠っているか、という観点においてその凶悪性を評価されたということを意味します。私の考えていた、「システム全体で噛み合って強い」とはまた異なる見方です。
このカード1枚が無くなるだけで、【魔導】というデッキはそれだけで大きく変わってしまう。エンドフェイズ魔導書3枚システィも無ければ《青き眼の乙女》も出ない。
 
やれることが多すぎました。
そのくらいのスペックはそれこそ紙に書いてある通りです。《マスドライバー》《蝶の短剣―エルマ》のような、「本来のデザインからしてみれば思ってもみないひどい使われ方をした」というようなことは一切ありません。
つまりこの万能さが最初から想定されたものであるということになる。
神判1枚しか規制されていないということは暗にそんな意味合いを帯びてくるように思えます。グリモもバテルもお咎めなしであることが、かえって、KONAMIがこのカードの性能をよく理解していることを裏打ちしている。
正直、馬鹿にしているわけではありませんが、「このくらいの性能ならまあ決まれば爽快だしアリ」と判断された上で「真っ当に」このカードが世に送り出された可能性は否定できなかったわけです。
もしそうであるなら【魔導】のあの暴虐のすべての責任をこのカード1枚で清算しようとはしないのではないでしょうか。なんとなくうっすらと【ゼンマイ】の気配が頭をよぎりました。
 
そこそこ最近において《インフェルニティガン》などの前例も無かったわけではありませんでしたが、まあ要するにテストプレイして明らかにやばいとわかるものなら調整しろよというお話です。
そういえばレアリティノーマル、2月パックであることも共通ですね。何か陰謀でもあるのか。
 
 
 
・「子征竜」4種
 
あくまでも通称なのでカギカッコ付けの「子征竜」。
 
実は先の神判とほぼ同様の理屈でこちらも意外でした。
ただこちらはプロモカードであるだけにより重罪です。しかも4枚もある。
 
これらすべてを制限でなく禁止にしたということは、神判同様、これらがあること自体問題であると認識されたということです。
これらが出てこなければまだもう少しましであったろう、という話も多くありました。同じような判断が下されたということになるのでしょうが、だったら刷るなというだけのことです。通常エクスパンションの1枠とプロモ1枠とで重さが一体どれほど異なることか。
 
コナミには、あくまでも自分たちは真っ当なカードデザインをしているのだ、と頑張ってほしかっただけに、少々失望気味です。
まあでも環境はこれで良くはなるんじゃないんですかね(適当)
 
ちなみに知人に改訂の話を振ったところ「これで征竜もお陀仏」というような反応をされましたが、まったくもってそんなことは全然ありえないと思っています。
ドラグあたりと手を組んでくるのではないかという見方を支持したいところです。なんやかんやレダメも免れましたし。
 
 


 
○新制限(規制)
 
・《A・ジェネクス・バードマン》
 
今期の今更枠。
 
このカードを規制すること自体は間違いではないと思います。
大会に現れなかったとはいえ無視できないレベルのキル能力を持つ神風ギミックでしたが、前回改訂時期には判明から日があまりに浅く、どうしてもカバーできずスルーしてしまうのがかえって自然な反応だったといえるでしょう。
 
そうでなくともこのカードには【フルモンスター】における即死呪文「コアデビガリスバードマン」という前科がありました。
自由度が高すぎ、汎用性の方向性がそういったゲーム停止系統に向かうのはどうにも重荷。おそらくゲームデザイナーもそうでしょうし、資金的余裕の無い一部ファンデッカーにとってもそうでしょう。
 
個人的にはむしろフルモンで集めるのが面倒くさかったので1枚になることについてはむしろ受け入れ態勢です。気づいたらコアデビも抜けていましたし。
《ジェネクス・ニュートロン》だけどうしてくれようかしらんというところ。
 
 
 
・《ゼンマイシャーク》
 
今回最大の謎にして唯一私に打撃を加えた改訂。
 
まるで意味がわかりません。門と狼煙とシエンを規制した【六武衆】でも《真六武衆―キザン》を制限指定することはありませんでした。【BF】にしたって《BF-黒槍のブラスト》が捕まることはありませんでした。
もちろんそれらとは微妙に役割が異なるのは承知の上です。私が言いたいのはどちらかといえば、立ち回りに際しての細かな性能の差というよりは、テーマ内におけるポジションが共通しているという点になります。
要するにこういった自己ss効果持ちの下級モンスターとはテーマを使う上での「手足」部分に相当し、複数枚あることによって純粋なボードの数を稼いでいくことが仕事であるのだと思っています。1枚あれば動きだすというような類のものとは異なってくるわけです。将棋の駒で言うなら「歩」です。
 
【甲虫装機】などの例から、《発条空母ゼンマイティ》《ゼンマイマジシャン》を処理した時点でコナミの【ゼンマイ】に対する興味・関心は解消したものとばかり思っていました。
それがまさか、今期の大荒れということが火を見るより明らかである中ですら何事も成し得なかったテーマデッキの死骸の、心臓だけ返却して四肢を折ってくるなどと、誰が予想しえたでしょうか。脳は相変わらず戻ってきていませんし。
 
随所でうわさされているデュエリストパックとの関連性ですが、このカードの登場時にすでにシャークさんこと神代凌牙というキャラがそこそこ浸透していたわけであり、【シャーク】カテゴリの予感くらい悟って別の名前つけておけよ、というのは、ちょっと無茶な意見でしょうかね、私なんかはそう思っちゃいましたが。
名前ひとつで制限喰らう理不尽さはどことなく《ドル・ドラ》を思い出させますが、はっきり言って需要が違いすぎました。
 
そういえばいつだったかテーマデッキが跋扈してきた時代に「カード名だけでアドバンテージを持っているのはおかしい」と考えてやまない時期がありました。
なんとなくそんな感覚に近いのだと思います。
もし仮に売り手側の都合でデッキの主要パーツを機能不全に陥れるというのであればそれはデッキビルダーに対する冒涜ですらあるように思えます。まあこっちが勝手に踊らされているだけといえばそうなのですけどね。
 
これで生後間もない私の【魚ゼンマイ】が呼吸困難になりました。
決まってしまったことにいつまでも文句ばかり言っていても仕方がないのでなんとか別な方向性を探していきたいところではありますが、どうにも……
 
 
 
・《No.11  ビッグ・アイ》
 
余談ですが今回も2記事行きそうですね。
 
予想通りといいますか、特に驚くでもなし。制限まで行くとしても禁止になるようなカードではない。
《エフェクト・ヴェーラー》絡みで意外とプレイングが難しいカードだったらしいのですが、そんなことを実感している暇もないままに行ってしまったという感じです。
これは予想の際にも書いたことでしたが、まあ1ゲーム中に何枚も見かけるようなカードではないでしょう。
 
何気に初の規制ナンバーズですね。
 
 
 
・《水精鱗―ディニクアビス》
 
ついさっきバードマンのところで「制限改訂までに間が無い」というようなことを書きましたが、その理屈でいうならこのカードの規制は相当頑張ったと思います。
 
ステータス・効果はあまりにも強力。テーマデッキとしてはこれ以上ないという具合の強化であったはずです。
【魔導】【征竜】に手が加わった場合、メタ対象を失った【ヴェルズ】の下降を想定するならば、カードパワーとして圧倒的に抜きん出ている、と目されていたのが【水精鱗】でした。
一方で、コナミの商法(?)としてもなるべく新しい製品を規制したくは無いという態度は多く見られるものであり、それこそ「出たばかり」かつ「看板」モンスターであるこのカードを規制することは考えにくかったのです。
エキストラパックをそんなに真面目に売るつもりがないのか、モルドレッドがトップレアだから別にいいやと思ってしまったのか、果たして……
 
結局、もしこのカード1枚だけが制限になっていたとしたら、また上記禁止カード2項のところで書いたような文面がここにも並んでいたのかもしれません。
禁止と制限の違いというのは大きいなという気もしてきます。
 
これを機にマーメイルにもちょいと手を出してみますかね?
 
 
 
・《立炎星―トウケイ》
 
反応に困ります。
おもしろいところを止めてきた、確かにそこを抑えれば回りも鈍るだろう、と思う一方でやっぱり応募者サービスの絶版札。
準制限でなく制限であるあたりそれなりに真面目に危険視はしているのだろうな、とは思いました。
 
まったくどうでもいいのですが、炎星使いの方がトウケイを特殊召喚する時はなぜかチョウテンら他のモンスターを出す時よりもテンションが高いように見えることが多いです。一番自分のやりたいようにできる時間だからでしょうか。よくわからないです。
 
 
 
 
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