悠久フィロソフィー

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無力の証明

考察対象:無力の証明


無力の証明 通常罠
自分フィールド上にレベル7以上のモンスターが表側表示で存在する場合のみ発動する事ができる。相手フィールド上に表側表示で存在するレベル5以下のモンスターを全て破壊する。このカードを発動するターン、自分フィールド上に存在するモンスターは攻撃する事ができない。


……いや、たまには最近のカードの考察だってしますが。

レベル7以上のモンスターが存在するときに発動できる全体除去効果。
そのため、レベル7以上の最上級モンスターを手早く召喚できるデッキと相性がいい。
具体的には『レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン』を擁するドラゴン族、『ギガプラント』『ローンファイア・ブロッサム』がいる植物族、『アテナ』『神の居城―ヴァルハラ』がある天使族など。
各種、デッキのギミック上に無理なく乗せることができる。

『可変機獣 ガンナードラゴン』『霧の王』などの妥協召喚モンスターとも好相性。
中でも攻撃力の高い『神獣王バルバロス』は強力。
また、墓地除外から特殊召喚可能な『ダーク・シムルグ』、手札から特殊召喚する『トラゴエディア』『冥府の使者ゴーズ』とも頑張れば併用できうる。
ただしそこまでする必要性もおよそないだろう。
一応、相手モンスターに攻撃されダメージを受けて『トラゴエディア』を出し、即座にこのカードを使用すれば連続攻撃は止められるかもしれない。

専用特殊召喚サポートを持つ『ブラック・マジシャン』『青眼の白龍』でも使いやすいか。
ただし後者は『滅びの疾風爆裂弾』と効果が類似するので注意。

シンクロモンスターを使うこともできる。
融合や儀式よりも手軽なのでより出しやすい。
ただしこのカードを使ったターンには畳み掛けることができなくなるため、展開力を売りとするシンクロからしてみればそこは難しい。

『ギブ&テイク』でレベルを上げるのもまた一興。
相手の場にモンスターを蘇生させたところで、このカードで破壊できるので問題ない。

このように、レベル7以上という条件は現在のカードプールでさほど難しいことではない。
後半の効果のほうが使いにくさを強調しているといえる。

まず、破壊できるのはレベル5以下のモンスターのみ。
レベル6以上の強力なモンスターを破壊することはできない。
特に今の時代、『ゴヨウ・ガーディアン』『氷結界の龍 ブリューナク』を割れないのは厳しいところがある。
もっとも、【ディフォーマー】や【BF】など今後注目のカード群は低レベルモンスターの展開力が強いため、このカードで破壊できる確率は高い。

次いで、表側表示モンスターしか破壊することができないのも欠点。
ただし最近では裏側守備表示モンスターの破壊手段は豊富なのでそう痛い部分でもないか。

発動ターンに攻撃できないのは『滅びの疾風爆裂弾』『魔霧雨』などと共通する弱点。
しかしそれらと違い、このカードは罠カード。
相手ターンで発動し、返しのターンでがら空きの場に攻撃をすることもできる。
魔法カードの速攻性の代わりに、罠カードの奇襲性があるといえる。
このカードを伏せておき、レベル7以上のモンスターが出てくるのを待つことも可能。

相互互換のカードを考えるならば、デメリットが共通している『魔霧雨』か効果が類似している『ライトニング・ボルテックス』あたりか。
どちらにせよこのカードと違い魔法カード。
このカードを使う場合はトリッキーな戦法を展開していきたいところ。
といっても結局は最後の1撃のための地均しというか、そういった役割になるだろうか。
相手壁モンスターを全滅させて自分のターンを迎えられれば上出来。

イラストでは、暴れ狂うドラゴンから兵士が逃げている。
手前では物陰に隠れる兵が潜んでおり、手のつけようがないという様子か。
巨大獣に肉弾戦で挑む。
まさしく無力さを証明した、というストーリーを予測できる。

実際の効果としては、このドラゴンが自分フィールド上の『レベル7以上のモンスター』で、戦っている兵士が相手フィールド上の『レベル5以下のモンスター』ということになるか。
相手にしてみれば酷なイラストでもある。

無力の証明。
無力を証明されるのは相手ということか。