悠久フィロソフィー

今ここから 改めますか

覚え書き「尺」

8月の休みの予定を6月頭に聞かれても困ります(仕事の愚痴)

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動画サイトで視聴するTCGコンテンツは最近もっぱらデュエプレになりつつあって、やはり片方のプレイヤーサイドに寄り添ってこちら視点の事情や状況把握を転がしながら楽しくやっている様はストレス少なく(重要)見ていられる。そっちの業界では知られた人なんやろな~~私は知らんけど、くらいの縁遠さも正直気軽でよい。中2くらいまでの多感な時期を共に過ごしたデュエマなので(歳がバレるが私が小5に上がる春にデュエルマスターズ1弾が発売された)、デュエプレ環境の8割目新しく・2割程度は理解できるプールと調整も付いていけなくない程度に新鮮かつノスタルジックでよい。ツヴァイランサー見て腰抜かしたりした


マナゲーは序盤の優位が付きにくいのがどうしても目に留まる。良い意味で。良いなあと思うという点では悪い意味で。


遊戯王がどうしても初動偏重になりがちなのはマナのシステムを用いない以上当然とも言われる。しかもそれは軽量低パワーによる単なる速攻ではなく、最序盤から手に負えないレベルの動き方をされたりする(受身形が自然と出てくるのは自分が滅多にやらないからだろうな……)。
裏を返せばそれが遂行できる自由度・操作性が遊戯王の売りでもある。無論である。


翻って自分の個人的事情を主張しておくと、中盤以降に必要なパーツが特定位置に固まった頃合いで動き出し、リソースの循環を組んだり、行動にゆるく負荷をかける盤面を作ったりするのがメインの構築方針。過去に掲載しているデッキ構築を概観してあまりに露骨だと思う(最新から遡って「アマゾネス融合サイクル」「メルフィーデュランダルループ」「恵みチュンチュンでバオバブーン循環」「氷の女王の魔法回収サイクル」「毎ターンヴォルカ」とかいうザマである)。
これは戦型として好みというよりは、思い付いたシナジーやルートを軸にデッキを作ったら自然とそういう形に落ち着くだけのことではあるものの、裏を返して結局それらをコンセプトに掲げる程度には捨て置けずにいるという話でもある。
ちなみに初動偏重の意識自体はどう捉えているのかというともちろんしっかり苦手なのでそこはご安心ください(?) ⇒ 

雑記「初動の話」 - 悠久フィロソフィー




そういう理念の是非や善し悪しは措くとして、取り急ぎ考えたいのは現実的な対応ということで、今回は中盤以降のゲームがしたいデッキが序盤の尺稼ぎをどう行ったらいいかについてこんにち考えていることのメモといたします。


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目次
1.自分も初動から盤面を作る
2.デッキを回す、パーツ集めの高速化を図る
3.守りを固める、ゲーム自体の低速化を図る
4.相手の速度を落とす……□□□□を使う
5.「××××ない」。

これらの項目は互いに区別されるものではなく、必要に応じ適宜併用されるものと考えています。
詳細はつづきから。


 


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1.自分も初動から盤面を作る

それをやらんために考えようっていうのにんなこと言い出したら元も子もないだろうがよという声は一旦待っていただきたい
目的はあくまでも「尺稼ぎ」ということで、それで勝つつもりはないが、それを処理するのに相手がある程度労力を割かなければならないような前衛を繰り出して消耗してもらうという発想。
目には目をというわけではありませんが、だいぶ大掛かりなデコイというか。

 

例えば自分は↑こんなのをやっていたことがあります。
序盤はウンディーネ+星邪からスタダ/バスター+ヴァレルロードを構えつつ、本命はスモーガー・インパクト・リサイクルを下敷きにしたリオンループというデッキでした。

欠点はまずもってそんな都合の良い展開手段などそうそう無いということ。
こちらはのちに本命のやりたいことがあり・それに回す分のカードも考慮する、となると、とにかくコスパの良い展開手段が求められます。それも、単にスマートな展開であるだけでなく、できればデッキ全体で見て浮くようなパーツは避けたい(と私個人がそう思うっていうだけ)、つまり後続の展開にもどこかでシナジーするプールを用いたい。そこまでの要求に綺麗に合致する初動は稀有、あるいはよほど広域に知られているものになります。

また、そのルートに入れなかった時にごまかしが利かないことも気がかり。
なかば外付けで採用するルートは、そこにデッキの重心を置いていないために脆くなりがちで、引けなかった時・引いても止められた時に二の矢を持てていないケースが大半だと思います。

そして一番の難点はそれで勝ててしまうこと。
勝つこと自体が悪いというわけではなく、Youは何しにそのデッキを?という段になって妥当性に欠けるという話です。ことにそのコンセプトのほうこそ注目の対象になるような界隈とあってはこの乖離はなかなか致命的といえます。この初動でそのコンセプトは無理でしょ、というか。
そればかりはカードゲーム的な技能というよりは人付き合いの技能という感じ。

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総じて、「あくまでも尺稼ぎ」という名目に綺麗に沿った目晦ましがどこまで負担少なく用意できるか、という話に終始しそうです。



2.デッキを回す、パーツ集めの高速化を図る

実際に取る手段としてはほぼ上記と同じです。初手からガンガン展開はするし、そのために特定の初動にも依拠する。
こちらは相手に干渉しようという意図が薄まるため、ある程度行動の質を均し、手数も補強できるのではないかという捉え方をしています。一時期の《音響戦士ギータス》などがそんな扱いだったような印象。
自分がかつてフィールド魔法20枚の【トラミッド】(⇒これ)を組んでいた際は、「フィールドを絡めながら・《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》を擁立する」アプローチをそれなりに多数盛り込むことを構築の念頭に置いていたのを思い出します。

また、初速において特定条件と引き換えに莫大な墓地アドバンテージの獲得のみに特化したカードなども、発想としてはこちらに近かったりするのかしらと思ったりします。

《隣の芝刈り》
通常魔法(準制限カード
(1):自分のデッキの枚数が相手よりも多い場合に発動できる。
デッキの枚数が相手と同じになるように、自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。

 
まあ私は嫌いなんですけどね

尺を稼ぐというより、尺を縮めるという形容のほうが正しいような気もします。
能動性が高く相手に干渉が少なく、ある意味最も自分本位に前向きなのかも。



3.守りを固める、ゲーム自体の低速化を図る

おそらく「尺稼ぎ」という言葉からもっとも安直に連想されるであろう手法。
わかりやすいところで言えば《くず鉄のかかし》《和睦の使者》《威嚇する咆哮》《強制終了》《一時休戦》《一回休み》等になるのでしょうか。
単にモンスターを切らさず設置して「壁」として扱う、というのもこの手のシンプルなやり方です。《スケープ・ゴート》とか本来こういうものだった気がする。個人的には《No.49 秘鳥フォーチュンチュン》を使い過ぎているやつ。

どうしても対戦闘面での対策ばかりになってしまうため、相手の工事進捗そのものは阻害できず、効果による除去でも瓦解しやすいのが難点。
パワー差問題を根本的に解決できていないだけに、別途その埋め合わせは必要なのかもしれません。

自分のほうは尺が伸びようと構わない・むしろ望むところなので、両者に負荷がかかるタイプの抑止であっても遠慮なく使えるのがスタンス上のポイントでしょうか。
私個人はこの非対称性がけっこう気に入っており、一時期から《怨霊の湿地帯》《暗黒の扉》のような永続札にばかり注目している気がします。

ところで余談ですが、この手のアプローチに対し「遅延」という言葉を用いるのは著しく不適切であると考えています。そのへんもいつか詳しく書けたらよいかも。



4.相手の速度を落とす……□□□□を使う

要は妨害です。妨害とは保身であり防衛です。解決・攻勢にも転用できる例が目につくというだけで。
ただしこれも度が過ぎると「ただの罠ビ」に落ち着くもので、最初に挙げた企画の妥当性に関わってくる。とはいえ微量過ぎても到底本懐を果たせず、塩梅の難しいところではあります。逆に言えばそれなりに融通が利く。

明確な難点があるとすれば、プレイングに大きく左右されること。
構築もまたプレイング。今日日フリーチェーン妨害の種類も多岐にわたり、また過去に強力だったものが未だに通用する部分の大きいところです。シンプルに使える選択肢が多い。
デッキ根幹の発想やそのシナジーとは必ずしも接さないとしても、こうした側面にもまた知識やセンスが反映されるものと思います。相手に向けて使う札にこそ採用理由が欲しいといえるのかもしれません。

ところで「□□□□」と伏せ字にした部分ですが、相手に先攻を取られようと、盤面にカードを構えていなかろうと予告無く撃てる序盤足止め必殺のジャンルが当てはまります。
皆様嫌い好き「手札誘発」ですね。
本来的な役目を考えて、手札誘発は「無抵抗を強いられる状況下でやられたら自分が死ぬという挙動を唯一防ぐことができる」カードとしてのデザインであるわけで、こと「序盤のリードを与えない」という目的については唯一性すら備えています。
常に是非を巡る論争の絶えない存在ですが、少なくとも手札誘発でしか凌げない状況は想定され得るということは許容し・念頭に置いておくべきなのかなとも思います。マウント取りのイメージがどうしても強い(体験談)ところ、あくまでも一防御札程度のものとして。
ここまでする必要が無いというなら差し替えればよいだけの話。詳しくは次項。



5.「たたかわない。」

そんな序盤のリードで話にならないほど差が付くデッキ相手に戦わない。以上。

いや何もお前とのデュエルつまんねえよと露骨に避けるとかではなく「もう少しこう手心というか……」「加減しろ莫迦」とかでもなく、対戦相手は選んで良いし、デッキのレベルは交渉して良いし、それに応じて組むのもスキルだし、逆に自分のほうこそもっと適したデッキを選んで適切に構築する技術を得るなりしていいんじゃないの、というか。
トーナメントシーンでそんな我儘言ったら総スカンですが、今回の話の大前提は私が身を置くような「遊び」の界隈。自分の構築を過度に曲げることもそれはそれでストレスたりうる(もちろんそれは相手側からしてもお互い様として)。誘発を入れなければいけない調整があるように、誘発を入れなくとも済む環境を作る調整があっても良いのではないかと思います。
「話にならないほどの差」という抽象的な言い方しかできないのはあまりに不正確でアレですが。速攻がコントロールに強いとかフルモンが特定のカードを腐らせるなどスタイル上の相性という話も当然あるので、あまり文句ばかり言うのも単に大人気無く駄々を捏ねるようではありますが。ただ、ゲーム内で埋まらないゲームをさせないほどの差はプレイヤー間の意識のチューニングで解消できるかもしれないと思いたい。それはそれで不毛ですからね。だからって悪態付いて良いわけではないが

とりあえず、私は尺の合ったマッチングができる時が少なくとも楽しいです。
そしてその結果1戦がどえらい長くなる



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実践的なようで全然そうでもないような話(?)でした。
頭回ってない深夜に書くべきことではない


ちなみに自分でデュエプレやる予定は今のところありません。あしからず